『セ・シ・ボン』と「勝間和代」


 <総合ランキング> (2/4~10 ブックファースト渋谷文化通り店調べ)
 1位 勝間和代『効率が10倍アップする新・知的生産術』(ダイヤモンド社)
 2位 小宮一慶『「1秒」で財務諸表を読む方法』(東洋経済新報社)
 3位 大谷和利『iPodをつくった男』(アスキー)
 4位 勝間和代『お金は銀行に預けるな』(光文社)
 5位 水野敬也『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)


<BOOKニュース>
◎今井広美『友輝へ お願い、ママにキスして』(竹書房)


<特集・勝間和代>
◎勝間和代『効率が10倍アップする新・知的生産術』(ダイヤモンド社)



◎勝間和代『お金は銀行に預けるな』(光文社)

本業は公認会計士。書く本はことごとくベストセラーになる勝間和代さん。最新刊の『効率が10倍アップする新・知的生産術』は現在、20万部を突破しています。子育てと仕事との両立のために編み出したという、徹底的に無駄を省いた勝間流の知的生産術とは? 情報をいかに取り入れ、どうアウトプットするか。仕事上の通信、ネットの利用法、読書の仕方、人とのつき合い方まで、勝間さんに密着取材し、その極意を教えていただきました。


<今週の松田チョイス>
◎平安寿子『セ・シ・ボン』(筑摩書房)



松田 いま、笑える小説を書かせたら、この人の右に出る人はいないと思います。平安寿子さんの最新作『セ・シ・ボン』です。
N 「その時の私は生き迷っていた。これは、およそ30年目、著者である平さんが一念発起してパリ留学したときのことを綴った私小説的エッセイ。期待に胸ふくらませる、26歳女子。しかし、花の都パリで待っていたのは、風変わりな人々、おかしな出来事の数々だった。笑って、あきれて、やがてしみじみとする、調子っぱずれの留学物語。>
松田 これは、小説のように面白いエッセイなんですけども、特別に大きな事件が起こるわけでも、大恋愛に遭遇するわけでもないんです。でも、本当に個性豊かな人物が次々に出てきて、含蓄のある名言を吐いてくれるんです。主人公のタイコというのは、そういう人たちの間でうろうろしているんですが、時間がたってみると、ものすごく貴重ないい人生経験をしたなということがわかるんです。だから、読んでいると、笑えて、しみじみとして、最後はちょっとホロリとするという、いいお話なんですね。一言で読感を言うと、「セ・シ・ボン」(そりゃもう素敵!)という感じ、まさにそういう本です。
谷原 マヤリンも読んだんだよね。
小林 本の冒頭で、「女の黄金時代は、なんといっても三十代ね」という言葉が出てくるんですけども、そこで心を鷲掴みにされてしまって、いかに30代が素晴らしいか、パワフルかということが書かれていて、自分自身も30代がすごく楽しみになりました。あと、わたし、あんまりお酒は飲めないんですけども、平さんと一緒にお酒を飲みながら語ってほしいなあって思えるような……。
松田 人生経験をね……。
小林 そうなんですよ。
松田 そういう意味では、いろんなことを楽しく教えてくれる本だと思いますね。
谷原 男のパワフルな黄金期はいつなんでしょうか。読んでみたいと思います。