『星間商事株式会社社史編纂室』と「三浦しをんの夏休みマンガ祭り」


<特集・三浦しをんの夏休みマンガ祭り>
今週は、直木賞作家でマンガにも造詣の深い三浦しをんさんを生ゲストとしてスタジオにお招きしました。スタジオでは三浦しをんさんオススメのマンガを3タイトル紹介しました。
◎東村アキコ『海月姫』1~2(講談社)



「人のふり見ても我がふりは直らない」(しをんのキャッチフレーズ)
謎の腐女子集団尼~ず参上!! クラゲ大好きの女の子・倉下月海が暮らすアパートは男子禁制・ヲタ女子オンリーの天水館。ある日、月海が溺愛するクラゲ・クララのピンチを救ってくれたおしゃれ女子を部屋に泊めたら……!?


◎水城せとな『黒薔薇アリス』1~2(秋田書店)



「ステキな夢にひたる」(しをんのキャッチフレーズ)
恋人を救うため、自分の命を差し出した菊川梓。彼女の魂は、ある少女の中へ入り、眠りの中をさまよう。そして目覚めた彼女を待っていたのは、4人の吸血鬼たちだった……。愛と繁殖のヴァンパイア・ロマネスク!!


◎杉本亜未『ファンタジウム』1~4(講談社)



「一つのことに打ちこむ人の美しさ。」(しをんのキャッチフレーズ)
少年は何ものにも従わず、軽やかに己の道を歩む。マジシャンとして天性の才能を持ちながら、何ものにも縛られることなく自由に生きる少年・長見良。マジシャンだった祖父・龍五郎に憧れて育ったサラリーマン・北條。龍五郎が生前にとった唯一の弟子だった良には、ある秘密があった。そして、良の才能に魅入られた北條は、ともに歩んでゆく。


<今週の松田チョイス>
◎三浦しをん『星間商事株式会社社史編纂室』(筑摩書房)



松田 面白さ満載、三浦しをんさんの最新作『星間商事株式会社社史編纂室』です。
N 川田幸代。29歳。会社員。腐女子。ある日、いきがかり上、会社が隠す過去のスキャンダルを探ることも。彼女にできるのは同人誌作りと妄想だけ。しかし、知りたくなったら止まらないオタク魂で突き進む。怒濤のエンターテインメント。>
谷原 松田の一言、お願いします。
松田 「笑って暑気払い!」(*松田の一言*) きょうは、しをんさんがとっても楽しいマンガをいろいろ紹介してくれたんですけども、これらの作品に負けず劣らず面白い。マンガで言えば、ラブコメあり、スポ根あり、社会派あり、会社ものありと、いろんなものが盛りだくさんに入っています。それだけではなくて、主人公が書く「ボーイズラブ小説」が途中途中に挟まれていて、それが抱腹絶倒ものなんですね。猛暑の季節、本当にいい涼しさを与えてくれるお笑いの一冊だと思いました。
三浦 ありがとうございます。
松田 しをんさんに質問があるんですけども、腐女子、オタクな女性を主人公にしたのはなぜですか?
三浦 自分もオタクだからっていうことなんですけども。それと、好きなことに熱中してる女の子っていいなあと思って、その人を主人公にして、巻き起こる騒動みたいなものを書いてみたいなあと思ったんです。
松田 年代を超えて、おじさんたちも巻き込んでいくというのが面白いですよね。
三浦 はい。
松田 あと、「ボーイズラブ小説」は書いていて楽しかったですか?
三浦 むっちゃくちゃ楽しかったですね。もっと書きたかったです(笑)。
松田 ボーイズラブ小説作家になっちゃうんじゃないですか(笑)。