『聖女の救済』と「蜷川実花『Ninagawa Woman』」


<総合ランキング> (三省堂書店全店調べ・10/20~10/26)
① 東野圭吾『聖女の救済』(文藝春秋)
② 東野圭吾『ガリレオの苦悩』(文藝春秋)
③ 竹中平蔵『竹中式マトリクス勉強法』(幻冬舎)
④ フィリップ・C.マグロー『史上最強の人生戦略マニュアル』(きこ書房)
⑤ 東野圭吾『流星の絆』(講談社)
⑥ 水野敬也『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)
⑦ 姜尚中『悩む力』(集英社)
⑧ 福岡伸一『できそこないの男たち』(光文社)
⑨ 伊坂幸太郎『モダンタイムス』(講談社)
⑩ 神谷秀樹『強欲資本主義ウォール街の自爆』(文藝春秋)


<特集・蜷川実花『Ninagawa Woman』>
◎蜷川実花『Ninagawa Woman』(講談社)



今、日本で一番写真集が売れるというフォトグラファー蜷川実花(36)。2000年、『Pink Rose Suite』で“写真界の芥川賞”木村伊兵衛賞受賞。現在までに30冊を超す写真集を発表し、『Baby Blue Sky』、『永遠の花』、『蜷川妄想劇場』など数々のヒット作を発表。昨年は、映画「さくらん」で監督デビュー。若手の写真家が演出したにもかかわらず、国内外で高い評価を得た。蜷川作品の共通点は「極彩色」。“ニナガワカラー”と称される色の鮮やかさは、彼女の作品の最大の特徴。カラフルでグラフィカルな作品が目立つが、撮影の時はCG合成も特別な照明を作りこむことも、滅多にしないという。最新写真集『Ninagawa Woman』の撮影中のフォトスタジオにお邪魔して、北乃きいさん撮影の裏側を見学&蜷川さん独占インタビュー。極彩色の背景セットを作る様子、蜷川さんの写真を撮るときのコツやポリシーを伺い、また出産(去年12月11日に長男を出産)は作品づくりに影響を与えたか、などを話してもらいました。
▽最新写真集『Ninagawa Woman』(10月27日発売)
蜷川さんが14年間のキャリアを通して撮影してきた、現在最も活躍している女性100人のポートレイト集。(SHIHO、土屋アンナ、堀北真希、長澤まさみ、引田天功、沢尻エリカ、安室奈美恵、中谷美紀、北乃きい、吉田美和など)
▽蜷川実花展「地上の花、天上の色」東京オペラシティーアートギャラリー(11月1日から)
松田 ちょうど展覧会が今日から始まるんです、オペラシティで。すごく大きい会場なんですけども、その会場のスケールに負けないパワフルな展示なんですね。色が鮮やかですから、色彩のシャワーを浴びてるような感じで、別世界に入っていくようなワクワク気分があって……。人物もいいんですけども、風景とか花とか金魚とか、スケールの大きい写真ですね。


<今週の松田チョイス>
◎東野圭吾『聖女の救済』(文藝春秋)



松田 映画にドラマに大人気の東野圭吾さんの最新ミステリー『聖女の救済』です。
N 東野圭吾のミステリー小説『聖女の救済』。大人気ガリレオシリーズの最新刊。ガリレオこと湯川が迎えた新たな敵は「女」。男が自宅で毒殺された時、容疑者である妻には鉄壁のアリバイがあった。彼女が仕掛けた驚愕のトリックとは。「理論的には考えられるが、現実的にはありえない。……これは完全犯罪だ」。果たして湯川はトリックを証明することができるのか。>
松田 人気の<ガリレオ・シリーズ>が2冊読めるという、東野ファンには楽しみですね。この『聖女の救済』というのは、『容疑者Xの献身』に続いて湯川=ガリレオが活躍する話なんです。『容疑者Xの献身』は、トリックやどんでん返し、人間ドラマといろんな要素があったんですが、この新作ではトリックが想像を絶すると言えば想像を絶する、こういうことがありか、と思わされるぐらい驚かされるんですが、それにからんでいく語り口というか人物像も面白いんで、ついつい引き込まれて読んでしまいますね。それから、テレビドラマや映画のイメージがありますから、福山雅治さんとか柴咲コウさんの姿が立ち上がってきて、それはそれでまた違う楽しみもあるんです。
優香 ありますね。わたしも読みました。やっぱり、飽きさせないなあっていう感じがありました。あと、湯川準教授の人間味のあるところが、今回はたくさん見れるかな。なかなかトリックが解けない模様も、なんかいいなあ、そこが面白いなあって。
松田 おたおたしているところが可愛らしいんですよね。