新刊『精選古典』『新編古典』 のご案内

 古典教科書ラインアップの充実を図り、ご好評をいただいている既刊『古典』に加え、『精選古典』『新編古典』の2点を新しく刊行いたします。ともに、2年間のご使用に対応した二部構成で、『精選古典』は古文編・漢文編の分冊版としました。
 刊行に当たって編集委員にメッセージを寄せていただきましたので、ご紹介いたします。教科書ご検討の際の参考にしていただければ幸いでございます。2点とも、古文編は高田祐彦先生(青山学院大学)に、漢文編は三上英司先生(山形大学)にご執筆いただきました。

『精選古典』古文編について  編集委員 高田祐彦(青山学院大学)
『精選古典』漢文編について  編集委員 三上英司(山形大学)
『新編古典』古文編について  編集委員 高田祐彦(青山学院大学)
『新編古典』漢文編について  編集委員 三上英司(山形大学)
『精選古典』古文編について  編集委員 高田祐彦(青山学院大学)
 特に、一つ一つの教材の読みごたえを大切にすることと、作品理解を深めることに重点を置きました。そのため、思いきって長めにとったものがあります。たとえば、第I部の『源氏物語』「若紫の君」は、光源氏が紫の上をかいま見する「小柴垣のもと」だけでなく、「若紫」巻冒頭を加えることによって、かいま見場面に至る物語の展開のおもしろさも含めて読み味わうことができるようにしました。第II部には、『枕草子』の日記回想章段から比較的長い段を二本、「大進生昌が家に」と「上にさぶらふ御猫は」を選び、第I部の短い類聚・随想章段と対照的に清少納言の宮仕え生活のありさまをじっくり読み込むことができるようにしました。また、『大鏡』は冒頭の「雲林院にて」をとりあげ、個々の印象的な物語とともにそれを成り立たせている場を読むことで作品のトータルな理解に資するようにしました。さらに、韻文と散文を同時に扱える教材として、『建礼門院右京大夫集』や『無名抄』『鶉衣』などを新たに載せて、ハイレベルな読解力養成という課題に応えるものに仕上がっています。
(青山学院大学 高田祐彦)
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『精選古典』漢文編について  編集委員 三上英司(山形大学)
 第I部・第II部ともに、文章教材では、漢文が持つ力強い論理性や、人間という存在に対する深い洞察などを学ぶことに適した作品をとりあげました。各部、各単元でも文章量がだんだんと増えるように教材の配置を工夫して、無理なく長い作品に到達できるように配慮してあります。第I部の〈文章一〉は新教材を、〈文章二〉は定番教材を配しています。詩教材では、第I部で近体詩を、第II部で古体詩をとりあげました。第I部でとりあげた日本漢詩を含めて、詩教材では古来日本でも人口に膾炙した名品をそろえました。人間の真理を伝える普遍性の高い作品群を通して、継承されるべき文化遺産としての漢文という視点の理解に資するように配慮しました。また〈思想〉の単元には、それぞれの思想家の特徴が端的に表現されているとともに、現代人の論理をも支えるに足る内容の教材を配しました。レベルの高い読解力の養成という課題に応え得る教材であると同時に、現代人こそ親しむべき作品を選りすぐっています。
(山形大学 三上英司)
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『新編古典』古文編について  編集委員 高田祐彦(青山学院大学)
 二部構成のうち、第I部では、スタンダードな教材をバラエティ豊かにとりあげました。とくに『伊勢物語』『徒然草』『枕草子』は、それぞれの作品の多面的な特徴が把握できるよう、数多くの箇所を採録しました。『大和物語』「鹿の声」は新教材で、短いものながら、歌物語の真髄が読めるものです。第II部では、少し歯ごたえのある教材をじっくり読み込むことを狙いとしました。『建礼門院右京大夫集』「なべて世の」は、文学史的に日記文学の広がりを理解できるとともに、韻文と散文を一緒に学習できる教材の一環です。また、〈評論〉〈俳諧・俳論〉では、中世、近世にわたって幅広い内容の教材をとり、大学入試の傾向をも見据えています。さらに、『おらが春』「愛児さと」や『西鶴諸国ばなし』「忍び扇の長唄」などは特色のある教材で、比較的手薄になりがちな江戸時代の作品から、親子や男女の愛情を描くものという点で、古典の世界の豊かさにふれられるようにしました。
(青山学院大学 高田祐彦)
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『新編古典』漢文編について  編集委員 三上英司(山形大学)
 第I部・第II部ともに、国語教材として安定感のあるオーソドックスな作品の中から、重要な句法を含むとともに内容的に深みのあるものを重点的にとりあげ、これを一定のテーマのもとに配置しました。また、文章教材の比重を高め、読解力習得の学習活動が展開しやすい教材を選びました。第I部では、他者の真価を理解することの様々な姿を示す〈逸話〉、社会の矛盾を論理的に指摘する〈文章一〉、葛藤する人間のドラマを見事に描き出す〈史伝〉、そして人生のあり方を問う〈文章二〉が、これにあたります。冒頭単元の〈逸話〉は、3〜6行の短いものを5本とりあげました。〈史伝〉では比較的長い教材を、授業時に扱いやすいように、小見出しをつけ分節化いたしました。第II部も基本的に同じ方針で教材を選択しましたが、こちらには少し歯ごたえのある詩文や日本漢文、諸子の思想なども配置し、豊かな広がりを見せる漢文学の世界にふれられるようにしました。
(山形大学 三上英司)
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