浪速のスーパーティーチャー守本の授業実践例
第四章 評論

第四章 評論

1 「技術の正体」 木田 元

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 最初に授業でこの評論を読んだ後に、「技術」「科学」「理性」の三者の関係について、一般的な捉え方と筆者の捉え方をまとめることを生徒に指示しました。

 生徒は評論を読むときに、常に二項対立(評論は二つのものの対立で展開する)ということを意識していますから、一般論と筆者の意見を対立したものとしてまとめるわけです。その結果、生徒の答えは「一般的には、理性が科学を生み、それを実生活に応用したのが技術であると考えられているが、筆者は、技術が肥大してゆく過程で科学を必要とし、それを支えるために理性を産み出したと考えている。」というように「近代論」(心身二元論)を軸にして、それを反転させてまとめてきます。

 正解ですね。これでこの文の7、8割は理解できているといえます。残りを、「技術が理性を産み出したのだから、理性が技術をコントロールすることはできない。今後はこれらを踏まえた技術論を展開する必要がある。」とまとめれば、この文のすべてを言い尽くしていることになります。何もことさらに接続詞や副詞などに線を引いたり、キーワードや関連語を線で結んだりしなくても、わかるものはわかるわけです。もしかしたら、ここまでで授業を終了している教室もあるのではないでしょうか。

 私は、この教材には2時間を充てています。そして、最初の時間でここまで進むのですが、生徒はわかったような、わからないような気分になっています。「技術の正体」については何も伝わってこないからです。これでは、「技術」に潜む危険性を実感として感じていないからです。私の授業はここから始まるのです。

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