2011年3月11日午後2時46分に、東北・三陸沖を震源とする国内観測史上最大のマグニチュード9.0の巨大地震が東北・関東を襲った。この東日本大震災は地震だけでなく、大津波と原発事故を伴ったもので、その人的・物的被害の大きさは想像を絶する。
テレビに映し出される大津波を伴った巨大地震の破壊力のすさまじさ、36万人余りが避難所に身を寄せている(3月18日時点)状況、いつまでたっても緊迫した状況が続く福島第一原発、今回の地震発生から3月18日正午までの1週間で起きたM5.0以上の地震は観測史上最多の262回にも上る。毎日こうした日本列島の不安定な状況と向き合っていると、一体、日本はこの戦後最大ともいうべき危機から立ち直ることができるのかと、絶望的な気持ちになる人も少なくないであろう。
しかし、その一方で、電気も水道水もない中、避難所や病院で被災者や病人の世話に日夜取り組む市町村の公務員、医師・看護師・保健師、ボランティアなどの人たちがいる。
被災地で行方不明者の捜索に当たる警察官や自衛隊員などの人がいる。破壊された道路と渋滞をぬって、被災地に物資を届ける人がいる。
高濃度の放射性物質汚染という危険な状況の中で、身の危険を顧みず、福島原発事故の解決に取り組む東電や関連会社の社員、自衛隊員、消防隊員などがいる。
大勢の救援募金に応募する人がいる。
被災者を受け入れようと申し出る被災地以外の市町村がある。
首都圏の計画停電では、人々が節電に協力的であるため、実際には、計画停電は最小限に抑えられている。
このような未曾有の危機に、必死に立ち向かう人たちがいるのを知るにつけ、日本人はお互いに勇気付けられている。
こうした状況を踏まえて、今後、数年にわたって取り組むべき「東日本大震災からの復興政策」を提言したい。この提案は、2011年度から直ちに取り組むべき「緊急対策」とその後、長期にわたって取り組むべき「街づくり政策」、「エネルギー政策」および「財政金融政策」とから構成される。
ここでは、「緊急対策」としての「東日本大震災からの復興政策」の骨子を述べておこう。
(1) 総額40兆円〜50兆円程度、11年度10兆円の復興費予算の計上:今後5年間程度の間にわたって、総額40兆円〜50兆円程度の復興予算を計上する。初年度の11年度は「緊急対策」として、10兆円程度の復興予算を計上する。
(2) 復興国債の発行:復興費の資金は、復興国債の発行によって調達する。
(3) 復興国債の全額日銀引き受け:復興国債は、全額、日本銀行が引き受けるものとする。政府は財政法第5条の但し書きを利用して、復興国債を発行して、早急に、日銀に引き受けさせる法案を国会に提出する。野党はこの国会議決に協力すべきである。
(4) 11年度の復興予算の主たる使途は次の通りとする。
① 被災者の食料・医療等、必需品の確保
② 被災者の居住の確保
③ 被災者のうちの入院患者と要介護者の病院と介護施設の確保
④ 瓦礫の除去、道路、港湾、空港など損壊したインフラの修復