アジールと国家 ─中世日本の政治と宗教
世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールとは、一体どのようなものだったのか。歴史の中で果たしてきた役割を中世日本を舞台として跡付ける。
世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールは、人々を魅了し歴史の中で大きな役割を果たしてきた。比叡山、高野山、東大寺などは、個人支配者を持たないまま、国家権力と鋭く対峙する存在であった。また、天皇を超える権威を仏神に認めた彼らは、時には内裏にまで押し入って自らの要求を押し通した。寺社勢力を中心に無名の大衆の実力を探る。日本中世を舞台に、アジールの在り方と意義、盛衰を跡付ける一冊。
日本中世のアジール
第1部 概念(アジールとは何か
魔術と迷信の中世
日本アジールの特質)
第2部 日本アジールの通史(アジールの成立
アジールのルール
退化するアジール)
第3部 アジールの諸問題(アジール・境内都市・歴史)
アジールと国家
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