俳句専念

金子 兜太 著

戦後俳壇の異端児であり今や俳句愛好者の幅広い支持を受ける著者が、ユーモアあふれる磊落な語り口で親愛する茂吉・中也を論じ、六十年の俳句人生を振り返る。

俳句専念
  • シリーズ:ちくま新書
  • 726円(税込)
  • Cコード:0295
  • 整理番号:184
  • 刊行日: 1999/01/19
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:256
  • ISBN:4-480-05784-6
  • JANコード:9784480057846

この本の内容

故里秩父という風土の中で、医者であり俳人でもあった父の周囲の俳句世界に接しながら、著者は旧制高校における師友との出会いによって初めてその世界に開眼する。以後著者の俳句の基盤は、土俗的なもの、生命の原質の燦くもの、そして人間の現実の多様性を直かにつかみとることに置かれる。一茶・放哉・山頭火を愛惜し、揺るぎない虚子の「有季定型」に抗しつつも、「有季定型」は「家」の問題とともに、日本人の心の最も内奥に宿ることを著者は見逃さずに指摘する。俳人金子兜太生々発展の軌跡を辿る好著。

この本の目次

わが俳句人生（「かたち」と自己表現
現代俳句・滑稽と挨拶
わが俳句人生）
茂吉と中也（茂吉と私
詩人は辛い―中也のこと）
私の履歴書

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