日本の個人主義

小田中 直樹

日本人は自律していないという評価は本当か。そもそも自律した個人とは近代の幻想にすぎないのか。戦後啓蒙の苦闘を糸口に個人主義のアクチュアルな意義を問う。

日本の個人主義
  • シリーズ:ちくま新書
  • 748円(税込)
  • Cコード:0212
  • 整理番号:602
  • 刊行日: 2006/06/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:208
  • ISBN:4-480-06306-4
  • JANコード:9784480063069
小田中 直樹
小田中 直樹

オダナカ ナオキ

1963年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科単位取得退学、博士(経済学、東京大学)。東京大学社会科学研究所助手などを経て、現在、東北大学大学院経済学研究科教授。専門はフランス社会経済史、歴史関連諸科学。著書に『フランス7つの謎』(文春新書)、『フランス現代史』(岩波新書)『歴史学ってなんだ?』(PHP新書) 『歴史学のアポリア――ヨーロッパ近代社会史再読』(山川出版社)などがある。

この本の内容

今日、自らの責任において従うべきルールを選びとり、行動するよう促す圧力は増すばかりだ。だが、そもそも「自律」を他人に強制するなんて可能だろうか。また、日本人が個人として自律していないとする評価は正当なのか。「個人主義」は近代の幻想にすぎないのか。本書では、「個人の自律」を切実な課題とした大塚久雄ら戦後啓蒙の知的遺産を手がかりに、こうしたアクチュアルな難問を考え抜く。社会経済史、ポスト近代思想、認知科学などの成果を縦横に使いこなす刺激的論考。

この本の目次

第1章 自律の時代(アクチュアルな問題としての「自律」
構造改革政策 ほか)
第2章 自律するということ(自律とはなにか
自律は可能か
自律を語ることに意義はあるか)
第3章 自律のメカニズム(啓蒙はいかに成るか
啓蒙は必要か
啓蒙を語ることに意義はあるか)
第4章 自律の先にあるもの(社会的関心はいかに生まれるか
自律は社会的関心をもたらすか
社会的関心を語ることに意義はあるか)

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