歴史の中の『新約聖書』
聖書は、至上の権威ではない。
新約聖書の複雑な性格を理解するには、その成立までの経緯を知る必要がある。一神教的伝統、イエスの意義、初期キリスト教の在り方までをおさえて読む入門書。
「聖書」の「絶対性」は「相対的」である /加藤 隆
『新約聖書』は、キリスト教の流れの中で最も重要視されてきた書物である。しかし、この中に収められた文書を読むと、相互に対立するようなことが書かれている。この事態を理解するには、新約聖書がどのようにまとめられたのか、それぞれの文書はどのような立場から書かれたのかを考える必要がある。また、新約聖書の核にあるイエスの意義と、そのイエスが前提としていたユダヤ教の流れについて知っておくことも必要だ。歴史的状況を丁寧におさえながら読む、「新約聖書入門」。
第1章 一神教の発想と展開(ユダヤ教とキリスト教
本格的な「一神教」の成立
「律法」と「神殿」)
第2章 イエスとエルサレムの共同体(なぜイエスなのか
ペトロの共同体)
第3章 エルサレム教会からの二つの分派(ヘレニストの分離
マルコ福音書
パウロの手法)
第4章 ユダヤ戦争後の模索(マタイ福音書
ルカ文書
ヨハネ福音書)
第5章 新約聖書の権威(マルキオンの聖書
キリスト教とローマ帝国
新約聖書の成立)
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