町の忘れもの
それらは町のたたずまいを
作っていた。
暮らしの息吹を伝えていた。
路地裏から消えた物たち。失われた景色。それらは、人々の記憶と暮らしの息吹もろとも消えてゆく。もはや戻らない時を追い求め、写真と文章でつづる町の記憶。
- シリーズ:ちくま新書
- 1,045円(税込)
- Cコード:0295
- 整理番号:975
- 刊行日:
2012/09/05
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:272
- ISBN:978-4-480-06677-0
- JANコード:9784480066770
- 在庫 ×
貸本屋、共同アパート、裸電球の街灯、ドブ、コンクリートのごみ箱、路上のロウ石画、煙突、もの売り、番犬、原っぱ…かつて町にあったもの。気がつくとなくなっていて、無くなったことさえ忘れてしまうもの。それは二度と戻ってくることはない。変貌をつづける町で、それに追いつこうとすればするほど、過去はないがしろにされてゆく。変貌に慣れっこになってしまったあたしたちが、心に留めておきたい風景。なつかしいものたち。そのひとつひとつを、写真と文でつづる。
第1章 失われたものたち(切ない貸本屋
コッペパン
大工さんのノコ ほか)
第2章 忘れられた風景(哀れな木
所在ないごみ箱
鳩ポッポは… ほか)
第3章 こんな習慣があったっけ…(お百度石
骨の天日干し
おーい、ワンコよ ほか)
第4章 幻の町をめぐる(消える公共住宅
街道沿いの石碑
季節外れ ほか)
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