古代インドの思想 ─自然・文明・宗教

山下 博司

通底する
自然と思考

インダス文明の謎とヒンドゥー教の萌芽。アーリヤ人侵入とヴェーダの神々。ウパニシャッドから仏教・ジャイナ教へ……。多様性の国の源流を、古代世界に探る。

古代インドの思想 ─自然・文明・宗教
  • シリーズ:ちくま新書
  • 880円(税込)
  • Cコード:0214
  • 整理番号:1098
  • 刊行日: 2014/11/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:240
  • ISBN:978-4-480-06802-6
  • JANコード:9784480068026
山下 博司
山下 博司

ヤマシタ ヒロシ

1954年生まれ。東北大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得。マドラス大学哲学科博士課程修了(Ph.D.)。専攻はインド思想史・文化史、南アジア地域研究、環境思想。現在、東北大学大学院国際文化研究科教授(国際環境システム論講座)。著書には『ヒンドゥー教――インドという謎』『ヨーガの思想』(講談社選書メチエ)、『ヒンドゥー教とインド社会』(山川出版社)、共著に『焼身』(めこん)、『カーマスートラの世界』(東洋書林)など。インド映画字幕や書籍の監修多数。

この本の内容

最大の民主主義国家であり、多様な民族・言語・宗教の坩堝であるインドをまとめる価値観とは何か。緻密な哲学思想や洗練された文学理論など、高度に発達した「知の体系」は、いかに生まれたか。厳しくも豊かな自然環境がインド人に与えた影響とは。外の世界から多くを受け入れながら矛盾なく深化・発展させることで、独自の文化や思想を生み出し、世界中に波及させてきた。ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教…。すべてを包み込むモザイク国家「インド」の源流を古代世界に探る。

この本の目次

第1章 インドの大地と自然―思想と宗教を育んだ風土(ひとつのインド―「地理的インド」の統一性
いくつものインド―「風土的インド」の多様性
天然の恵みと食料生産)
第2章 インダス文明と原ヒンドゥー教―半乾燥地域の先史文明(インダス文明の環境と社会
インダス文明の文化と宗教―仏教・ヒンドゥー教との絆
インダス文明の位置づけ―形成から解体まで)
第3章 アーリヤ人の侵入とヴェーダの神々―モンスーンとの出会いと衝撃(アーリヤ人の到来と背景事情
モンスーンとの出会い
自然の猛威とリグ・ヴェーダの神々
リグ・ヴェーダの神観念―インド的自然と神々の世界)
第4章 ウパニシャッドから仏教・ジャイナ教へ―ガンジス平原と森林の思考(アーリヤ人の東漸と「森の民」
ブラーフマナからウパニシャッドへ―神への祭祀から自己への沈潜へ
都市の形成と新思想の興り―仏教とジャイナ教の時代へ
輪廻と解脱―「救いの方程式」の確立)
第5章 仏教と雨―修行者の暮らしと教団の成立(修行者と森林
修行者と雨季
仏教教団と世俗社会)

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