モードの迷宮

鷲田 清一

拘束したり、隠蔽したり……。衣服、そしてそれを身にまとう「わたし」とは何なのか。スリリングに語られる現象学的な身体論。
【解説: 植島啓司 】

モードの迷宮
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 定価:945円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:ワ-5-1
  • 刊行日: 1996/01/10
  • 判型:文庫判
  • ページ数:240
  • ISBN:4-480-08244-1
  • JANコード:9784480082442
鷲田 清一
鷲田 清一

ワシダ キヨカズ

1949年京都生まれ。77年京都大学大学院文学研究科(哲学)博士課程修了。関西大学文学部哲学科教授等を経て、大阪大学総長に。『分散する理性』『モードの迷宮』により、89年サントリー学芸賞受賞、『「聴く」ことの力』により、2000年桑原武夫学芸賞受賞、04年紫綬褒章受章。『ちぐはぐな身体──ファッションって何?』『新編 普通をだれも教えてくれない』『わかりやすいはわかりにくい?──臨床哲学講座』『哲学個人授業──〈殺し文句〉から入る哲学入門』など、著書多数。

この本の内容

たとえば、このドレスはわたしの身体を覆っているのだろうか。逆に晒しているとはいえないだろうか。たとえば、衣服は何をひたすら隠しているのだろうか。いやむしろ、何もないからこそ、あれほど飾りたてているのではないだろうか。ファッションは、自ら創出すると同時に裏切り、設定すると同時に瓦解させ、たえずおのれを超えてゆこうとする運動体である。そんなファッションを相反する動性に引き裂かれた状態、つまりディスプロポーションとしてとらえること、そしてそれを通じて、“わたし”の存在がまさにそれであるような、根源的ディスプロポーションのなかに分け入ってゆくこと、それが問題だ。サントリー学芸賞受賞作。

この本の目次

1 拘束の逆説(意識の皮膚
従順な身体
シンデレラの夢
誘惑の糸口
騒がしい境界)
2 隠蔽の照準(泡だつ表面
“肉”の回避
最後のヴェール
イマジネールな外縁
同一性の遊び)
3 変形の規則(饒舌な可視性
身体のシミュレーション
“わたし”のもろさ
無秩序に変えられるための秩序
明るいニヒリズム?)

読者の感想

2007.7.26 kubo

現在、身体論といえば鷲田清一が第一人者だろう。大学受験でお馴染みだが、とにかく一度は読んだ方がいいと思う。

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