新編 八犬伝綺想

小谷野 敦

『八犬伝』は『ハムレット』か!? シェイクスピアからイーグルトンまで軽やかに横断し、綺想を広げて読みとく、八犬伝の隠された物語。

新編 八犬伝綺想
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 定価:本体1,100円+税
  • Cコード:0195
  • 整理番号:コ-14-1
  • 刊行日: 2000/02/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:336
  • ISBN:4-480-08540-8
  • JANコード:9784480085405
小谷野 敦
小谷野 敦

コヤノ アツシ

1962年茨(★正字)城県生まれ。東京大学文学部大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、文筆家。著書に『もてない男』(ちくま新書)、『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)、『現代文学論争』(筑摩選書)、『谷崎潤一郎伝』『里見�ク伝』『久米正雄伝』『川端康成伝』(以上、中央公論新社)ほか多数。小説に『悲望』(幻冬舎文庫)、『母子寮前』(文藝春秋)など。

この本の内容

曲亭馬琴の代表作『南総里見八犬伝』。歌舞伎でもおなじみのこの長い物語は、はたしてたんなる「勧善懲悪の封建的冒険活劇」なのか。かろやかに境界をとびこえて、綺想を広げてみよう。たとえば、ユートピア・安房の「大いなる母」のもとへ集まる犬士たちは、ミシシッピを筏で流れ下るハックルベリー・フィンだ。浜路を拒絶する犬塚信乃は、オフィーリアの死に安堵するハムレットだ。―「水」や「少年」「竜」などをキーワードに、トウェインやメルヴィルを重ね、イーグルトン、ユングをひきながら、八犬伝に近代の人間像を読み解く、比較文学からの八犬伝論。新編として、「江戸の二重王権」「『八犬伝』の海防思想」の二論文を増補。

この本の目次

1 八犬伝綺想(竜の宮媛
玉なすごとき玉梓
こよなき仇―破滅と旅発ち ほか)
2 江戸の二重王権―『南総里見八犬伝』再考(神余・金碗氏の意味するもの
外来王と流され王
母の身体と父の排除)
3 『八犬伝』の海防思想

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