21世紀のマルクス主義

佐々木 力

危機にあるマルクス主義の理論と運動を総点検し、東アジアの民主的共生の思想的基盤を問うなか、希望としてのコミュニズムを提唱する。文庫書下し。

21世紀のマルクス主義
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,430円(税込)
  • Cコード:0110
  • 整理番号:サ-19-2
  • 刊行日: 2006/10/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:336
  • ISBN:4-480-09011-8
  • JANコード:9784480090119
佐々木 力
佐々木 力

ササキ チカラ

1947年宮城県生まれ。東北大学大学院で数学を学び、プリンストン大学Ph.D.(歴史学)。東京大学大学院総合文化研究所(数理科学研究科兼担)前教授。オイラー研究所名誉所長。著書:『科学革命の歴史構造』、『近代学問理念の誕生』(サントリー学芸賞)、『科学論入門』(以上、岩波書店)、『デカルトの数学思想』(東京大学出版会)、『数学史入門』、『21世紀のマルクス主義』(以上、ちくま学芸文庫)、Descartes’s Mathematical Thought(Kluwer Academic Publishers), Introducao a Teoria da Ciencia (Editora da Universidade de Sao Paulo,上記『科学論入門』のポルトガル語版)ほか。

この本の内容

21世紀初頭にあってマルクス主義思潮は未會有の危機の最中にある。しかし、その深刻な苦難こそが起死回生の絶好の機会であると著者は説く。マルクス主義をたんにその思想の創設者の理論としてだけとらえず、その理論の下での運動の歴史をも真摯に総括し、根元的民主主義、環境社会主義のプログラムによって蘇生を図るべきであると熱烈に語る。とくに中国共産党の創設者にしてトロツキズム運動の指導者であった陳独秀の思想のダイナミックな歩みに焦点をあて、東アジア近代政治思想の転回をも訴える。現代資本主義の閉塞から社会批判を再活性化させ、マルクス主義の再生を待望する者の必読の書。

この本の目次

序論 二〇〇六年にトロツキイを繰り返す
第1章 社会主義は闇に面するか光に面するか
第2章 20世紀「社会主義」の試練
第3章 近代資本主義の現代的位相
第4章 21世紀社会主義に要請されている前提事項
第5章 反帝国主義=社会主義の東アジアをめざして
付論1 ソヴェト史学の巨星・溪内謙教授を追悼する
付論2 陳独秀旧居歴訪

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