資本主義のパラドックス  ─楕円幻想

大澤 真幸

ポスト近代の行く末は?

ポスト近代を考えるうえで資本主義をどう位置づけるか。近代を構成する要素を抽出し、この社会の帰結過程を予測する意欲的社会論。
【解説: 多木浩二 】

資本主義のパラドックス  ─楕円幻想
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,430円(税込)
  • Cコード:0136
  • 整理番号:オ-15-2
  • 刊行日: 2008/03/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:384
  • ISBN:978-4-480-09137-6
  • JANコード:9784480091376
大澤 真幸
大澤 真幸

オオサワ マサチ

大澤真幸(おおさわ・まさち):1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。思想誌『THINKING 「O」』(左右社)主宰。2007年『ナショナリズムの由来』( 講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。他の著書に『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(以上、岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(以上、講談社現代新書)、『資本主義という謎』(NHK出版新書)などがある。

この本の内容

近代社会存立の仕組みには、自己否定へ導くダイナミズムが潜んでいる。本書では自身の中に他者を孕むその様を、二つ焦点(=中心点)をもつ楕円になぞらえ、近代の本性に迫る。他者という存在に投資することで初めて成り立つ資本制の構図を明らかにし、その起源を錬金術に求めた。近代の萌芽から帰結まで様々な題材を議論することで、我々の社会の有様を示す。現代社会の問題に真摯に向き合いつつその行く末を論じる、著者の多層的見識が十全に発揮された意欲的論考。

この本の目次

第1部 幻想としての資本主義(資本主義の錬金術
楕円幻想―資本主義の精神と転形期の精神)
第2部 近代という運動(表象の社会論理学
荘厳と透明―転換期のモーツァルト
十九世紀―二人の父の間に)
第3部 終末としての資本主義(世界の終わりの遊園地
環境倫理の未来)

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