なぜ富裕層だけが富み続けるのか?
先進資本主義社会の病巣に迫る

なぜ選挙で何も変わらないのか。それは政財官学が作り出した経済成長の物語に、多くの人が洗脳されているからだ。先進資本主義社会の病巣に迫る。

満足の文化
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,100円(税込)
  • Cコード:0136
  • 整理番号:カ-36-1
  • 刊行日: 2014/05/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:224
  • ISBN:978-4-480-09605-0
  • JANコード:9784480096050
中村 達也
中村 達也

ナカムラ タツヤ

1941年秋田市生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。千葉大学教授、中央大学教授を経て、現在中央大学名誉教授。著書に、『市場経済の理論』『ガルブレイスを読む』他、訳書にR・スキデルスキー著『ケインズ時代の終焉』、R・ハイルブローナー他著『現代経済学』他多数。

この本の内容

ゆたかな社会を実現した先進資本主義社会では、政財官学が一体となり、ゆたかな人びとの満足度を高めるための政治が行われる。選挙で勝つために、そして最終的には超富裕層をさらに富ませるために。結果、彼らを潤す規制緩和や金融の自由化が急務となり、増税につながる福祉の充実や財政再建は放置される。経済学はトリクルダウン仮説、マネタリズム、サプライサイドエコノミクスなどで政策を正当化し、その恩恵が国全体にも及ぶかのように人びとを洗脳する。かくして度重なる選挙でも低所得層の叫びはかき消され、経済格差が固定化されていく。異端の経済学者ガルブレイスによる現代の資本論。

この本の目次

満足の文化
満足の社会的性格―その概観
下層階級なしには社会は機能しない
課税と公共サービス―ねじれ効果
金融荒廃の放任
官僚症候群
経済学の適応
満足の外交政策―遊戯と現実
軍部の拡張
満足の政治
将来の予測
レクイエム

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