江戸の想像力 ─18世紀のメディアと表徴

田中 優子

江戸中期、「鎖国」下の日本が経験した大きな地殻変動を、外国文化の静かにして急速な侵入という視点で捉え、平賀源内と上田秋成を軸に躍動する近世像を描く。

江戸の想像力 ─18世紀のメディアと表徴
  • シリーズ:単行本
  • 2,862円(税込)
  • Cコード:0095
  • 整理番号:
  • 刊行日: 1986/09/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:296
  • ISBN:4-480-82211-9
  • JANコード:9784480822116
田中 優子
田中 優子

タナカ ユウコ

1952年神奈川県横浜市生まれ。1980年法政大学大学院博士課程(日本文学専攻)修了。法政大学社会学部教授(近世文学)。2014年4月から法政大学総長。『江戸百夢』(朝日新聞社、ちくま文庫)で芸術選奨文部科学大臣賞、サントリー学芸賞受賞。2005年紫綬褒章受章。著書に、『江戸の想像力』(ちくま学芸文庫、芸術選奨文部大臣新人賞受賞)、『春画のからくり』『きもの草子』『張形と江戸女』(ちくま文庫)、『未来のための江戸学』(小学館101新書)、『グローバリゼーションの中の江戸』(岩波ジュニア新書)、『鄙への想い』(写真・石山貴美子、清流出版)など。

この本の内容

博物学・浮世絵・世界図・読本―。同時代の異質な個性とジャンルを織り込んで、蛇行する近世の〈運動〉を描く気鋭の処女作。

この本の目次

第1章 金唐革は世界をめぐる―近世を流通するもの(世紀末天明様態
天明元年のかばやき
金唐革は世界をめぐる
紙から見た美術史
本草学は借金錬金術
源内伝説と密貿易)
第2章 「連」がつくる江戸18世紀―行動本草学から落語まで(動く本草学へ
俳諧のネットワーク
作ったものの連・作る場の連
狂歌連と落語
連の生み出したもの―解体新書・東錦絵・銅版画)
第3章 説話の変容―中国と日本の小説(宋の説話人
俗文学の流入
呼び起こされる神々
浮世草子『白娘子永鎮雷峰塔』の世界
生命的なるものをめぐって)
第4章 世界の国尽し―近世の世界像(はなしと江戸文学
近世世界地図遍歴
マテオ神父の冒険
白石の懐疑
複数の世界像
羅列の形式―尽し・競へ・道行・双六・絵巻)
第5章 愚者たちの宇宙―『春雨物語』の世界(列挙が可能にするもの
意味づけからの奔走
境界を生きる者たち―愚者・悪漢・人間もどき
源内と秋成―江戸18世紀の両極)

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