戦後思想家としての司馬遼太郎

成田 龍一

近代日本と
司馬遼太郎を
問い直す試み。

司馬作品をそれが書かれた時代のなかで読み解くことにより、近代日本の形成とナショナリズムの役割について、彼が深めていった思索の軌跡を明らかにする。

戦後思想家としての司馬遼太郎
  • シリーズ:単行本
  • 3,080円(税込)
  • Cコード:0095
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2009/07/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:400
  • ISBN:978-4-480-82364-9
  • JANコード:9784480823649
成田 龍一
成田 龍一

ナリタ リュウイチ

1951年大阪府生まれ。 早稲田大学大学院修了。現在、日本女子大学教授。近現代日本史専攻。著書に『「故郷」という物語』『司馬Z太郎の幕末・明治』『歴史学のスタイル』『「大菩薩峠」論』『歴史学のポジショナリティ』『大正デモクラシー』『戦後思想家としての司馬遼太郎』などがある。

この本の内容

没後十年以上たって、戦後が終焉したいま、司馬を読む行為は、戦後の日本、なかんずくナショナリズムとは何かを探ることである。『竜馬がゆく』『坂の上の雲』などを、戦後の時空間のなかで読み解く。全編書き下ろし。

この本の目次

第1章 はじまりとしてのサラリーマン(新聞記者としての司馬遼太郎―『名言随筆サラリーマン』
書き出された小説世界―「白い歓喜天」
「忍び」に託した社会認識―『梟の城』)
第2章 幕末維新期への関心(一九六二年の司馬遼太郎―「魔女の時間」
幕末の集団と人物―『燃えよ剣』
幕末維新の歴史像―『竜馬がゆく』)
第3章 東アジアのなかの日本国家論(躍動する日本国家像―『坂の上の雲』
国民国家創出の困難―『翔ぶが如く』
「日本人」をめぐって―「故郷忘じがたく候」
時間と空間の新たな把握―『街道をゆく』1)
第4章 文明論の展開(現代史への踏み出し―『ひとびとの跫音』
移動する民の記述―『菜の花の沖』
東アジアの歴史文明へ―『韃靼疾風録』
文化交流と少数民族への眼―『街道をゆく』2)
第5章 時評によるメッセージ(北方論と台湾論―『街道をゆく』3
時論と発言―『この国のかたち』)

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