時間と自由意志 ─自由は存在するか

青山 拓央

私たちは多くの可能性からただ一つの現実を選択しているように見える。だがそれは本当か。この問いを糸口に、自由とは何かという哲学の難問に新たな地平を拓く。

時間と自由意志 ─自由は存在するか
  • シリーズ:単行本
  • 3,080円(税込)
  • Cコード:0010
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2016/11/24
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:304
  • ISBN:978-4-480-84745-4
  • JANコード:9784480847454
青山 拓央
青山 拓央

アオヤマ タクオ

1975年生まれ。現在、山口大学時間学研究所准教授。哲学の観点から、とくに時間・言語・自由・心身関係を考察。県立浦和高校、千葉大学文学部、同大学院博士課程、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。2006年、日本科学哲学会第1回石本賞を受賞。2011年、文部科学大臣表彰科学技術賞を研究グループにて受賞。おもな著書に『新版 タイムトラベルの哲学』(ちくま文庫)、『〈私〉の哲学を 哲学する』(講談社、共著)、『時間学概論』(恒星社厚生閣、共著)、『現代形而上学論文集』(勁草書房、共編訳)など。

この本の内容

これまで自由意志/決定論の対立として論じられてきた難問を、自由とは何かという議論からいったん離れ、「分岐問題」の枠組みのもとで考察しなおす。従来の哲学が依拠してきた対立図式を根底から揺さぶり、自由をめぐる議論に新たな境地をひらく圧倒的論考。

この本の目次

第1章 分岐問題(導入
問題の構造 ほか)
第2章 自由意志(概観
意志と主体 ほか)
第3章 実現可能性(時間と様相
スコトゥスとアリストテレス ほか)
第4章 無自由世界(他我問題の反転
ストローソンとデネット ほか)
補論(時制的変化は定義可能か―マクタガートの洞察と失敗
無知の発見―猫の懐疑とウィトゲンシュタイン ほか)

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