東京骨灰紀行
無数の骨灰をめぐり、忘れられた東京の記憶を掘り起こす、鎮魂行。明暦の大火から、小伝馬町牢跡、小塚原刑場跡、震災、大空襲、サリン事件まで……。
- シリーズ:単行本
- 2,420円(税込)
- Cコード:0095
- 整理番号:
- 刊行日:
2009/09/10
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:四六判
- ページ数:256
- ISBN:978-4-480-85792-7
- JANコード:9784480857927
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アスファルトの下、累々…。震災と大空襲の両国。小伝馬町の牢屋敷跡、小塚原の仕置場跡…。無数の骨灰をめぐり、忘れられた東京の記憶を掘り起こす、鎮魂行。
ぶらり両国
新聞旧聞日本橋
千住、幻のちまた
つくづく築地
ぼちぼち谷中
たまには多磨へ
しみじみ新宿
両国ご供養
2009.10.02 黄英治
もう歩かずにいられない。見て、確かめて、感じるしかない。東京近郊の人も、それ以外の人も。読んでしまったら仕方ない。小沢さんについていこう。道草しながら。ああだ、こうだと話しながら。
で、小沢さん。人間て、生きている限り、誰かの骨灰を踏まずに歩くことなんかできないんですね。都市なんていう変なものと、資本主義と戦争がセットの近現代はとくにね。
「それにしても、人間はこんなにむざむざ大量に死んでいいものか」って。
小沢さん、怒っているんですか? あっはっはって、笑ってごまかしてもだめですよ。
それにしえても、なんと碑の多いことでしょう。記録したいんですね。いたこと、あったことを石に刻む。いつか誰かが読んでくれるという願い。だから読むんですか。死と骨の記録。
わかった。『東京骨灰紀行』は、都市の歩き方読本なんですね。生まれたら死ぬしかない人間の、生きた証し。死んだ証し。
でも、仮に名古屋骨灰紀行をやった人がいても、小沢さんの軽重緩急自在で、反骨の文章は書けませんよ。
えっ、反骨じゃない、骨灰ですって?
そんなに足腰は丈夫なのに、耳はちょっとですか?
困った込んだなぁ・・・。
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