ウェブ世界を疾走せよ!

インターネットによってすべての人に学ぶ可能性がひらかれ、ブログが名刺になり、ネットでの評判がパワーとなる。過去に何をなしたかではなく、いま何ができるかだけが勝負の「新しい世界」の到来。日本社会との齟齬はないのか? 
談合型エスタブリッシュメント社会をぶち壊し、新世界の側・ネットの側に賭けよう。未来創造の意志をもって疾走しよう。フューチャリストの二人が、ウェブのインパクトと無限の可能性を語り倒す。

フューチャリスト宣言

梅田 望夫 著/茂木 健一郎 著 定価:本体700円+税

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第1章 黒船がやってきた!

媒体を自分で持てる快感/グーグルの画面は深い思想に基づいている/ウィキペディアが日本から出なかったのはなぜか/公共性と利他性がインターネットの特質/ネットがセレンディピティを促進する/ウェブは脳の報酬系を活性化させる/シリコンバレーのルーツは反権威/世界史の四つ目のリンゴ/ヒューマン・ネイチャーを理解する/アメリカの社会風土がそもそも2・0的/リアルがかかわった途端にスピードが遅れる/新しいものを賞賛する精神が社会にあるかないか

第2章 クオリアとグーグル

アメリカにいるときは弱者の視点/ネットで情報を集めるのはアスリート的/ユーチューブは確信犯/最初から完璧さを求めない姿勢/ポスト・グーグルは何なのか/サーチとチョイス/グーグルとクオリアは二つの別の世界/コンテンツ側は消費されていく?/ネットとの付き合い方がその人の個性 /ネット時代のリテラシーは感情の技術

第3章 フューチャリスト同盟だ!

大学で教えるエネルギーをブログにかけたい/大学はもう終わっている/たった一人の狂気で世の中が動く/何を志向できるかが勝負/ダーウィンはインターネット時代の人に近い/楽しくてしょうがないという人しか勝てない/組織に所属するのでなくてアフィリエイトする/そうか、「フューチャリスト同盟」だ!

第4章 ネットの側に賭ける

負け犬たち、一匹狼たちが幸せになれる/ネットへのアクセスは基本的人権/「怒り」が大事/自らが補助線になるということ/ロングテールの意味は「人間はすべて違う」/日本の外に開かれた偶有性に身をさらす/実験は大事だ!/「本」とは錨をおろすポイント/インターネットは「言語以来」/「談合社会相対化」が共通ミッション/無料とはfreeである/過去の思想でいま起こっていることは語れない/ネット以前・以後は「相転移」/生命原理に反することはうまくいかない

梅田望夫特別授業「もうひとつの地球」

コンピュータとの出会い/「もうひとつの地球」とは/一億人から三秒を集める/世界の謎、オープンソース/未来は予想するものではなくて創造するもの/「好きなこと」を見つけて貫くこと

茂木健一郎特別授業「脳と仕事力」

青春の一ページ/ギャップイヤー/創造性とコミュニケーション/強化学習のメカニズム/プロとは自分のやっていることに快楽を感じる人/自己批評は大事だ/弱点が最大のチャンス

著者
梅田望夫近影

梅田望夫
うめだ・もちお


1960年生まれ。94年から米国シリコンバレー在住。コンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツを創業。
はてな取締役。著書に『ウェブ進化論』(ちくま新書)、『シリコンバレー精神』(ちくま文庫)、『ウェブ人間論』(共著、新潮新書)。ブログは『My Life Between Silicon Valley and Japan』

  • ウェブ進化論
  • シリコンバレー精神
茂木健一郎近影

茂木健一郎
もぎ・けんいちろう


1962年生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「クオリア」をキーワードとして、脳と心の関係を探究している。理学博士。著書に『脳とクオリア』(日経サイエンス社)、『心を生みだす脳のシステム』(NHKブックス)、『意識とはなにか』『「脳」整理法』(ちくま新書)、『クオリア入門』(ちくま学芸文庫)、『生きて死ぬ私』(ちくま文庫)など。
ブログは『クオリア日記』

  • 意識とは何か
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  • 音楽を「考える」
  • ちくま新書フェア
  • 筑摩書房の脳の本