あいつ、人なんて殺したくない、殺せない、はずなんだ。あいつ、それを、きみのために、きみのせいで。きみが人を殺したせいで。それでも、それでもぼくはきみが好き。あいつだってきみが好き。ずっときみが大好きで、いつか嘘でも奇跡でもまぐれでもいいから、きみに、武道館に行ってほしかった。そんな夢をみていたんだ。きみみたいに努力もできない、きみみたいに必死になれない、ぼくらが。(本書より)
あいつ、人なんて殺したくない、殺せない、はずなんだ。あいつ、それを、きみのために、きみのせいで。きみが人を殺したせいで。それでも、それでもぼくはきみが好き。あいつだってきみが好き。ずっときみが大好きで、いつか嘘でも奇跡でもまぐれでもいいから、きみに、武道館に行ってほしかった。そんな夢をみていたんだ。きみみたいに努力もできない、きみみたいに必死になれない、ぼくらが。(本書より)
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