連作短篇集『とりつくしま』とは…

とり-つ・く【取り付く】


① とりすがる。すがりつく。


②(相手をたおそうとして)組みつく。


憑りつく。のりうつる。

「とりしまり?」「とりつくま?」 いえいえ、「とりつくしま」です。
そう、あの「とりつくしまもない」のとりつくしま。
肉体を失った魂が、この世に心残りがある時、その魂の前にはとりつくしま係が現れる・・・。
とりつけるものは、モノ(非生命体)だけ。世界を眺めることはできても、自分の意思で動いたり、声を出したりすることもできない・・・。
この世に再び戻った魂が体験する切なくてほろ苦い物語の数々。