『プリンセス・トヨトミ』と「絵本『つみきのいえ』」


<総合ランキング> (啓文堂書店全店調べ・3月2日~3月8日)
① 渡辺淳一『欲情の作法』(幻冬舎)
② 出口宗和『読めそうで読めない間違いやすい漢字』(二見書房)
③ 『キャス・キッドソンへようこそ2』(宝島社)
④ 中村克『最後のパレード』(サンクチュアリ出版社)
⑤ 『Cher 2009 Spring/Summre Collection』(宝島社)
⑥ 加藤久仁生・平田研也『つみきのいえ』(白泉社)
⑦ 万城目学『プリンセス・トヨトミ』(文藝春秋)
⑧ 堀江貴文『徹底抗戦』(集英社)
⑨ 天童荒太『悼む人』(文藝春秋)
⑩ M・シャイモフ『「脳にいいこと」だけをやりなさい!』(三笠書房)


<特集・絵本『つみきのいえ』>
◎加藤久仁生・平田研也『つみきのいえ』(白泉社)



水に囲まれつみきを積んだような部屋で、ひとりの老人が暮らしている。水没している階下にのこぎりを落とした彼は、それを拾うためにもぐり、それぞれの部屋に刻まれた家族の思い出にめぐりあう。――アニメ「つみきのいえ」はアヌシー国際アニメーションフェスティバル最高賞、第81回米国アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞して話題になりました。世界中の子どもと大人が感動したアニメを作者2人が絵本にしました。アカデミー賞受賞が追い風となって、絵本『つみきのいえ』は20万部突破しています。「ブランチ」では、加藤久仁生さんが所属する制作会社ROBOTを訪問し、「ALWAYS三丁目の夕日」等をつくってきた映像制作プロダクションの、アニメーションキャラクターをつくる部署に所属している加藤さんのデスクを拝見して、“Thank you my pencil”鉛筆も発見しました。実際に加藤さんが鉛筆で「つみきのいえ」のおじいさんを描いてもらったり、アニメーションを創る時と、絵本を創る時の絵の違いをコメントしてもらいました。また、「つみきのいえ」のストーリーをつくった㈱ROBOTの先輩・平田研也さんにも創作秘話を伺いました。


<今週の松田チョイス>
◎万城目学『プリンセス・トヨトミ』(文藝春秋)



松田 『鴨川ホルモー』、『鹿男あをによし』と、に面白い作品を次々と発表してきている万城目学さんの最新長編小説『プリンセス・トヨトミ』です。
N 万城目学の最新長編小説『プリンセス・トヨトミ』。それは、五月末日の木曜日午後四時のこと。なんと大阪が全停止。そのきっかけは、会計検査院の三人の調査官だった。彼らの見た「プリンセス・トヨトミ」とは一体? 前代未聞のエンタテイメント始動!>
優香 わたし、万城目さん大好きなんですけども、万城目さんらしく、空想の話を現実かと思わせる、もっていき方がうまいなあと……。今回は、とっても大人っぽいお話だなという印象でしたが。
松田 そうなんですね、そこが「万城目マジック」のすごいところで。個性的なキャラクターが次々出てきて、ユーモラスな話を読んでいると、突然、別世界の扉が開いて、とんでもない世界が見えてくるという、本当に楽しませてくれる作品だと思いますね。
谷原 祥太くんも、万城目さんの映画「鴨川ホルモー」に出るよね。
祥太 はい、ぼくは慶太と双子役、三好兄弟で出るんです。観てください。ぼくも『プリンセス・トヨトミ』読ませていただいたんですけども、登場する三人の調査官のキャラクターが個性的で、いろんなやりとりも細かくて面白いんです。ちょっと『ホルモー』とは違った万城目ワールドというか、すごい面白かったです。
谷原 皆さんも万城目マジックにはまってみたらいかがでしょうか。