ワケあって!オレオレ詐欺はじめました。杉野遥亮、連続ドラマ“初”主演作

累計被害総額5,000億円超!
振り込め詐欺に手を染める若者たちを描いた衝撃の実話を完全実写化!

名門私立大学卒業後、大手企業に就職し、順風満帆な勝ち組人生を歩んでいた草野誠実(杉野遥亮)。
しかし、リーマンショックにより、入社わずか半年で新卒切りに遭う。
時を同じくして、父親が病に倒れ、父親の命を救うには保険の効かない高額な治療を受けなければいけないという事態に。
さらには、再就職先が見つからず、銀行には教育ローンの返済を催促される始末。
理上尽な社会に絶望し、追い詰められた誠実は1日で数十万円稼げるという怪しげなバイトをすることに。それは、オレオレ詐欺でターゲットとなった老人が振り込んだお金をATMから引き出す“ダシ子”という仕事だった。
そして、その仕事で気概を認められた誠実は、直接、老人に振り込め詐欺の電話をかける“かけ子”という仕事を強要されることになる。
地獄の研修、個性的な仲間たちとの出会い、初めての成功、リーダーへの抜擢。草野は詐欺稼業での躍進に葛藤しながら、いち早くお金を稼ぎ、裏社会から抜け出そうとするが……
はからずも、詐欺師として裏社会でのし上がっていってしまう彼に訪れる結末とは!?

  丸山ゴンザレスさん熱賛!

ここにいる詐欺組織の若者たちは、
就職氷河期、平成不況に無職期間を過ごした私だったかもしれない。
あり得るかもしれないルートのひとつとして読み込んでしまった。
賛否ではなく共感。それこそが私の読後感だ。
世代をまたいだ加害者と被害者のルポルタージュ。
これは日本の今後を示唆している「箱庭」でもある。

──丸山ゴンザレス

老人は詐欺の最大のカモだ

  • 神部逸「金を抱え込んだ高齢者から小銭を奪うのは最悪の犯罪じゃない」
  • 山野良「4本(4000万)残して捕まる分には、俺は勝ちだと思ってます」
  • 杜洋介「俺は学校ってもんが日本で最悪の詐欺だって思ってる」
  • 筑紫大駕「自宅に何億円か持ってるのが分かる老人がいるなら、俺らは殺して家燃やしてでもそれ取るでしょうね」

「はじめに」より

共通するのは、彼らが非常に優秀で、異常なほどに高いモチベーションの持ち主だったことだ。
閉塞感に飼いならされることも押しつぶされることもなく、抗い続ける者たちだったことだ。
血も涙もあった。むしろそうした人間的な情熱を過剰に抱えたタイプだった。

鈴木大介(すずき・だいすけ)

1973年、千葉県生まれ。裏社会や触法少年少女ら の生きる現場を中心とした取材活動 を続けるルポライター。主な著書に『最貧困女子』『振り込め犯罪結社』『脳が壊れた』などがある。『モーニング&週刊Dモーニング』(講談社)で連載の人気コミック「ギャングース」で共同原作担当。

犯罪現場のギラついた情熱を記し、階層化する現代日本の抱える問題を突きつけた迫真のルポ

老人喰い―高齢者を狙う詐欺の正体

鈴木大介

オレオレ詐欺、騙り調査、やられ名簿…。平均2000万円の預金を貯め込んだ高齢者を狙う詐欺「老人喰い」が、いま急速に進化している。高齢者を騙すために合理化された組織をつくり、身元を徹底的に調べあげ、高いモチベーションで詐欺を行う若者たち。彼らは、どのような手口で高齢者を騙しているのか。どのような若者たちが、どのような心理で行っているのか。裏稼業で生きる若者たちに迫ることから、階層化社会となった日本の抱える問題をあぶりだす。

ISBN:978-4-480-06815-6 本体800円+税

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TVドラマ化!老人喰い ―高齢者を狙う詐欺の正体