宮崎学の本
ヤクザ5割増しという言葉をご存知だろうか?
ヤクザが被告の裁判での量刑である。ヤクザが何をしたかではなく、ヤクザであることを罰する体制が強化されていることは疑いようのない事実である。被告がヤクザであれば、なんでもありの状態がうまれている。しかしそれでもヤクザはなくならない。そもそもなぜヤクザは存在するのか? 私の興味関心はそこにある。この数年間、山口組に象徴される近代ヤクザの歴史をたどる作業を続けてきた。その成果は「近代ヤクザ肯定論」「ヤクザと日本」の2冊にまとめることが出来た。多くの参考文献に助けられたが、筑摩書房には猪野健治さんの著作など、必読の書がそろっている。拙著ともども皆さんにお読みいただきたい。