Home

リサーチのはじめかた ――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法 / Where Research Begins Choosing a Research Project That Matters to You (and the World) トーマス・S・マラニー(スタンフォード大学教授/『チャイニーズ・タイプライター』著者)/クリストファー・レア(ブリティッシュ・コロンビア大学教授) 安原和見 訳/スタンフォード大とUBCの教授が18年かけて磨き上げたリサーチの極意、待望の翻訳!読書猿氏推薦!「知はすべて「あなたの感想」から始まる」刊行前重版の大反響!

お知らせ

新聞.

2023.12.23

日本経済新聞にて「回顧2023-私の3冊」で速水健朗さんに選ばれました。
「重要なのは、自分との壁打ち=自問自答を繰り返すこと」

雑誌

2023.10.30

『週刊ダイヤモンド』2023年11月4日号「目利きのお気に入り」にて中里有里さん(紀伊國屋新宿本店)に紹介されました。
〈「問う」という作業を禅問答にしない方策があります〉

最もむずかしいのは、リサーチをはじめる前の段階だ。

学生からビジネスパーソンまで、課題に取り組む全ての人必読!
「⾃分にとってほんとうに重要な問い」をどうやってみつけるか、その問いを他人と共有するために、どのように書き、研究を設計するか、〈⾃分中⼼の研究〉を楽しくおこなう⽅法を、演習問題を交えてやさしく講義する。
これ一冊で何度でも使える、一生モノのリサーチガイド!

リサーチのはじめかた ――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法 / Where Research Begins Choosing a Research Project That Matters to You (and the World) トーマス・S・マラニー(スタンフォード大学教授/『チャイニーズ・タイプライター』著者)/クリストファー・レア(ブリティッシュ・コロンビア教授) 安原和見 訳

研究はとても楽しい。

ひとつには、少なくとも理屈の上ではなんでも研究できるからである。しかし、だからこそ人は途方に暮れてしまう。いったいどこから始めたらいいのだろう。その答えはこうだ─まさにいま、きみが立っている場所からだ。

本書の柱をなすのはふたつの命題である。

ひとつ、最初にいくつかの条件を適切にクリアすれば、研究は人生を変えるような経験になりうる。ふたつ、研究に着手するさいに最も重要なのは、自分の中心を見つけることである。

研究とはたんに問題を解決する作業ではなく、そんな問題が存在することすらきみがそして他の人々が知らなかったような、そういう問題を見つける作業でもある。

(・・・)

自分はなにが研究したかったのか、それをきみに教えられるのはきみ自身だけ、ほかのだれでもない。「なにを研究するか」という問いに答えるには、鏡をじっくり見つめるしかないのである。

(「はじめに」より)

もっと試し読みをする

こんな人に役に立つ!

自分がなにを調べたいのかわからない
テーマは決まっているが、それをプロジェクトにする方法がわからない
アイデアはたくさんあるが、どれに決めたらよいかわからない
テーマを誰かに押し付けられたものだと感じる

原著への賛辞の数々!

読んで楽しく、あらゆるレベルの人に役立つ

イアン・ジョンソンピューリッツァー賞受賞作家、ジャーナリスト

学生にとっても、学生を教え、助言し、指導する人にとっても、同様に価値のある本である

スティーブン・E・ガンププリンストン大学、Associate Director of Fellowship Advising

一生学び続けるための理想的な教科書

ダレン・スウィーパーモントクレア州立大学、図書館司書

これまでに読んだリサーチ技法についての本の中で、最高の本のひとつ

クレア・マーペンシルバニア大学博士候補生

どのように研究を始め、次に何をすべきか。
この最大の問題に対して、マラニーとレアは、
スマートで読みやすく、思いやりのあるガイダンスを詰め込んだ、
小さな宝石のような本を私たちに与えてくれた。
読んで、使って、また読もう

ウィリアム・ジェルマーノクーパー・ユニオン教授

目次

はじめに
「自分中心的研究」宣言
中心のある研究こそ最高
この本の使いかた
内側が第一、外側は第二
やってみよう ―― ここで、いますぐ書く
第1部

自分中心の研究者になる

1問いとは?

テーマは問いではない
やってみよう ―― 自分自身を検索する
やってみよう ―― 退屈を手がかりにする
やってみよう ―― やるなら思いきり小さく
反響板 ―― 研究ネットワークの構築に着手する
きみは問いを生み出した

2きみの問題は?

問いに飛びついてはいけない
(問題をとらえ損なうことになる)
問いに対してストレステストを実施する
やってみよう ―― 問いに診断テストを実行する
やってみよう ―― 一次資料を使って問いを鍛える
やってみよう ―― 思い込みを可視化する
やってみよう ―― 問いと問いを結びつける問題を特定する
反響板 ―― 一次資料の手がかりを得る
ついに問題発生
(よい意味で)

3成功するプロジェクトを設計する

一次資料とその使いかた
(あるいはシリアルの箱を読む五〇の方法)
やってみよう ―― 一次資料をシリアルの箱と同じように扱う
やってみよう ―― 一次資料を思い描く
点と点を結ぶ ―― 資料から議論へ
資料は自分を弁護できない
やってみよう ―― 資料を用いて点と点を結ぶ
(ただし鉛筆で)
研究資源の評価
やってみよう ―― 意思決定マトリクス
反響板 ―― きみの意思決定マトリックスは完全か
二種類のBプラン
作業場を用意する
やってみよう ―― 無から資金を生み出す
(正式な研究計画書を作成する)
反響板 ―― 信頼できるメンターに研究計画書を読んでもらう
(ただしこれが予備的なものだと理解している人に)
きみはプロジェクトのスタート地点に立った
第2部

自分の枠を超える

4きみの〈問題集団〉の見つけかた

問題を共有する研究者を見つける
やってみよう ―― 変数をひとつ入れ替える
やってみよう ―― 前とあとのゲーム
やってみよう ―― きみの集団を探す
(二次資料検索)
きみの〈集団〉に合わせて書き換える
やってみよう ―― 「仲間言葉」を見つけて書き換える
反響板 ―― 計画案の一般用語バージョンは意味が通るか?
きみの〈集団〉にようこそ

5〈分野〉の歩きかた

〈分野〉内の〈問題〉を知る
分野を読んでかれらの問題を知る:「文献レビュー」を再考する
やってみよう ―― 「きみの問題はなに?」書店を開く
(つまり、〈分野〉を〈問題集団〉で分類する)
やってみよう ―― 他者の変数を入れ替える
やってみよう ―― きみの〈分野〉に合わせて書き直す
反響板 ―― きみの〈分野〉で〈反響板〉を探す
きみの〈分野〉にようこそ

6はじめかた

心配はいらない。ただ書くだけだ。
やってみよう ―― 「第0稿」を作る
自分の言いたいことを理解する ―― 〈第1稿〉を書く
やってみよう ―― 「0」から「1」へ
完璧は退屈
反響板 ―― 自分自身と対話する
自分中心的研究の世界へようこそ
おわりに 研究者としての未来、次に待つものは?
やってみよう ―― 新しい問題を見つけて新しいプロジェクトを始める
やってみよう ―― 他者を手助けする

photo by Michelle Mengsu Chang

トーマス・S・マラニーThomas S. Mullaney

スタンフォード大学歴史学科教授。コロンビア大学で博士号を取得。専門は中国史。邦訳書に『チャイニーズ・タイプライター』(2021年、中央公論新社)がある。その研究はBBCや、L.A. Times、『アトランティック』などで取り上げられ、Google、Microsoft、Adobeなどで招待講演も行っている。

photo by Julie Ming Wang

クリストファー・レアChristopher Rea

ブリティッシュ・コロンビア大学アジア研究学科教授。コロンビア大学で博士号を取得。専門は近代中国文学。著書にChinese Film Classics, 1922-1949などがある。

訳者:安原和見やすはら・かずみ

翻訳家。東京大学文学部西洋史学科卒業。訳書にヒギンズ『ベリングキャット』(筑摩書房)、マティザック『古代ローマ帝国軍 非公式マニュアル』、グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』(以上、ちくま学芸文庫)、『フレドリック・ブラウンSF短編全集』(全4巻、東京創元社)、アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』シリーズ(河出文庫)他多数。
リサーチのはじめかた
トーマス・S・マラニー クリストファー・レア 安原和見

リサーチのはじめかた

――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法

スタンフォード大教授らが18年かけて磨きあげたリサーチの極意、待望の翻訳。何度でも使える一生モノのリサーチガイド。読書猿氏推薦!

336頁/定価: 2200円(10%税込)/ISBN:978-4-480-83725-7

試し読み