第31回太宰治賞

第31回太宰治賞受賞作が決定いたしました

2015年5月7日(木)午後5時から、第31回太宰治賞(筑摩書房・三鷹市共同主催)の選考委員会が、三鷹市「みたか井心亭(せいしんてい)」で開かれ、選考委員三氏(加藤典洋、小川洋子、荒川洋治)による厳正な選考の結果、以下のように受賞作が決定しましたので、お知らせいたします。


第31回太宰治賞受賞作
「変わらざる喜び」伊藤朱里

【あらすじ】
契約社員として勤めた会社を辞めた恵那は、送別会で不倫相手に娘が生まれていたことを知った。思わぬショックに恵那は不倫の日々を振り返るが、結局相手の迷惑にならないよう身を引き、実家で母と新生活を送る決意をする。しかし、過去に彼女を虐待し、癒えないトラウマを植えつけた父が危篤状態であることを母からの電話で知った恵那は、すでに縁を切っていたはずの父に母が内緒で連絡を取っていたことを裏切りと感じ、怒りで自暴自棄となる。激しく自分を責める恵那を救ったのは親友の女装男子メリッサだった。メリッサの叱咤により自分を見つめなおした恵那は、身を引くのでなく、はっきりと自分から関係を終わらせるために不倫相手に電話をかける。



著者略歴
伊藤朱里(いとう・あかり)
東京都在住
1986年生まれ、29歳、女性。お茶の水女子大学卒業。




なお、贈呈式および記念パーティの予定は以下のとおりです。

2015年6月17日(水)午後6時より(於 銀行倶楽部)
受賞作には、記念品及び賞金100万円が贈呈されます。