ユダヤ戦記　３

フラウィウス・ヨセフス 著 , 秦 剛平 翻訳

ユダヤ人の聖性が宿る都エルサレムと神殿を失ったのに、彼らの神は沈黙を守る。そして二〇〇〇年にわたる流浪が始まった。全三巻完結。

ユダヤ戦記　３
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,540円(税込)
  • Cコード:0122
  • 整理番号:ヨ-7-9
  • 刊行日: 2002/04/10
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:384
  • ISBN:978-4-480-08693-8
  • JANコード:9784480086938
秦 剛平
秦 剛平

ハタ ゴウヘイ

1942年生、現在、多摩美術大学名誉教授、ケンブリッジ大学（クレア・ホール）フェロー、ヨセフス・セミナー運営委員、ヘレニズム・ユダヤ教部会運営委員（聖書文学協会、アメリカ）。著書：『旧約聖書続編講義』（リトン）、『描かれなかった十字架』、『あまのじゃく聖書学講義』（いずれも青土社）、訳書： 『ユダヤ戦記』全3分冊、『ユダヤ古代誌』全6分冊（いずれもちくま学芸文庫）、フィロン『フラックスへの反論＋ガイウスへの使節』、エウセビオス『コンスタンティヌスの生涯』（いずれも京都大学学術出版会）ほか多数。

この本の内容

紀元６６‐７０年、パレスチナのユダヤ人たちはローマ帝国と戦った。だが、彼らにとってこの戦争の結末ほど悲劇的なものはなかった。聖性が宿ると信じられた都エルサレムと神殿を失ったにもかかわらず、彼らの神は沈黙したままだったからである。神の沈黙は彼らに神の再解釈を迫り、以後、ユダヤ人たちの運命は大きく変わった。２０００年にわたる流浪の始まりとなったのだ。この戦争を克明に記録した本書は、古代キリスト教以来、現代に至るまで西欧社会の必読書であり、イエスの神性を保証するプルーフテクストとして機能してきた。第３巻は、神殿の炎上から終戦まで。詳細な年表、索引、解説を付す。

この本の目次

アントニアの塔陥落する
神殿炎上
ローマ軍の軍旗、神殿の中庭に立てられる
ティトス、都へ入城する
戦い終わって
ローマ市民の歓迎と凱旋式
要塞の攻略
最後の砦マサダの陥落
エジプトへ逃れたシカリオイほか

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