筑摩書房

ベストセラー『昭和史』著者・半藤一利が選りすぐった第一級史料を、名調子の解説付で集成。歴史好き、昭和好きにはたまらないシリーズ。姉妹編の日めくり昭和史『昭和史残日録　1926-45』『昭和史残日録　戦後篇』も併せてどうぞ。

ちょっと噛みごたえのある日本語を読みたくなっていませんか。日本の現代小説を切り拓いた文人・石川淳の作品を、短篇小説、長篇小説、評論のテーマに分けて集成。これはまるで、三段の重箱にぎっしり詰まったおせち料理のような充実感。

一方、西洋のおじさまは、ちょっとかわいらしい。しかめっつらの英国紳士を笑い飛ばし、闘牛やフラメンコに夢中になり、こよなく愛す故郷を丹念に紹介する。こたつに入ったまま、のんびり世界旅行をお楽しみください。あちこちにはさまったイラストもキュート！

本で世界旅行、どころか、もっと遠くへ行っちまいたい方に、ノヴァーリスをお薦めします。ロマン派の至宝「青い花」も「花粉」も「夜の讃歌」も、みなこの3巻で読めますよ。でもお正月が明けたら、帰ってきてくださいね・・・

本の世界と現実の世界をビシバシと往還したい読者にはこちらを。『ミシェル・フーコー思考集成』のエッセンスをテーマ別に精選して編み直した、フーコー初心者にはまたとないシリーズ。まずはガイドブックから読んでみるともっとわかりやすい。2008年読み初めはこのシリーズの読破で！

もっとヨーロッパのことを知りたくなった歴史好きには、こちらのシリーズを。西洋史の裏側＝反ユダヤ史をキリストの時代から現代まで描ききった不朽の名著が完結。私たち日本人が知らない、もうひとつの西洋がこの5巻の中に。

文学からヨーロッパの古層に迫ってみるなら、あらゆるファンタジーの源泉と言われる「アーサー王伝説」を読み込むのはどうでしょう。オリジナル原典を井村君江が個人全訳。『アーサー王物語』の全貌がここに明らかに。ビアズリーの500点を超える挿絵も、息をのむ美しさ。