TOEIC®やVERSANTがスコアアップしたとSNSで話題!日常会話を一段上のレベルの話し言葉にブラッシュアップ!接続詞と細やかな表現方法に重点を置く「中級」

スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル 英語のハノン 中級

スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル 英語のハノン 中級

A whale is no more a fish than a horse is.クジラが魚でないのは馬が魚でないのと同じだ。言わずと知れたクジラ構文です。誰もが大学受験で呪文のように暗記させられ、とかく受験英語の諸悪の象徴のように言われるクジラ構文ですが、実はアメリカの映画やテレビドラマに頻繁に登場します。2013年のオバマ大統領の就任演説でも使われました。「クジラ」の話が? いいえ、クジラ構文はクジラのことを説明するためにあるのではありません。その原理さえわかれば、「彼女はマライア・キャリーばりのディーバだ」も「彼はジャイアンみたいなオンチだ」も、クジラ構文で表現できてしまいます。受験英語が使えないのは、凍ったままだから。単に解凍の方法を知らないからです。さあ、すべての受験英語を解凍し、使える英語、生きた英語に変えましょう。中級では、クジラ構文も、ばっちり訓練します。

コラム〈中級〉学習のために

『英語のハノン 中級』の音声は、〈初級〉よりさらにリアルで自然な音変化を含みます。

ここでは、本に書き切れなかった学習のコツ、とくに音声面での注意点などについて紹介していきます。

是非お読みください。(毎月2回更新)

この本の特長

〈初級〉では、「語単位」の5文型と「句単位」の5文型を学びました。〈中級〉からは、「節単位」の5文型を扱います。日常会話なら、〈初級〉レベルを駆使できれば十分ですが、もう一段上の知識人の会話をするとなると、〈中級〉〈上級〉レベルのトレーニングが必要です。

英文法の範囲は?

『英語のハノン』では〈初級〉〈中級〉〈上級〉と三作を通すことで、英文法全体を学ぶことができます。英文法をマスターし、同時に並行して話せる英語の獲得を目指します。〈中級〉では接続詞、疑問詞、過去完了形・未来完了形、間接話法、倒置など、知的で複雑な英文を駆使するために必要な文法を学びます。

 忘れもしない、2019年10月19日、京都女子大学で開かれたATEM(映像メディア英語教育学会)の全国大会に参加した僕は、しばし一人で外に出て、懇親会が始まるのを待っていました。そのとき、「横山先生ですか?」と話しかけてくださったのが、『英語のハノン』の共著者、中村佐知子先生です。

 僕は1985年から1991年まで、中村先生は2005年から2017年までと、時期は異なるものの、ともにECC外語学院で英会話講師を務めた経験があります。僕たちは、そこで「オーディオ・リンガル・メソッド」に基づくドリルの威力を目の当たりにして、何とかそれを今日の英語教育に生かす道はないか、大学教員としてそれぞれの立場で模索していました。すぐに共著の企画が立ち上がったのは、ごく自然な成り行きだったと思います。

 オーディオ・リンガル・メソッドとは、戦後アメリカのミシガン大学で体系化されたことから「ミシガン・メソッド」とも呼ばれ、「一定のパターン」を大量の反復によって内在化させる「パターン・プラクティス」を大きな特徴とします。1980年代から1990年代初頭にかけてのECCは、まさにその一大牙城であり、ミシガン・メソッドを日本に紹介した田崎清忠先生を顧問に迎えて独自のドリルを開発、大きな花を咲かせつつありました。しかしその矢先、1990年代以降は、ヨーロッパからもたらされた「コミュニカティブ・アプローチ」の台頭とともに、全国的に急速に衰退していきます。中村先生によれば、ECCにおいても、そのカリキュラムを大きく変更し、ごく一部の授業でしかドリルは使われなくなっているとのことでした(中村先生はそのごく一部である全日制英会話専科でドリルに触れておられました)。

 コミュニカティブ・アプローチは、英語の「形式」の間違いにはとらわれず、「意味」や「コンテクスト」を優先して学ぶ方法です。「英会話最後の挑戦」とまで言われ、大きな期待を集めたコミュニカティブ・アプローチですが、それから30年を経てなお、まだ大きな成果にはつながっていません。僕は『英語バカのすすめ』(ちくまプリマー新書)の中で、コミュニカティブ・アプローチ一辺倒のその後の英語教育を「カタコトのブロークン・イングリッシュを大量生産しただけ」と、厳しく批判しています。

 コミュニカティブ・アプローチは、1970年代にヨーロッパの移民教育の中から生まれたものですが、英語と同じ語族の言語を母語とし、したがって文法や語彙が応用しやすいヨーロッパだったからこそ成功したという事実を忘れてはならないでしょう。それをナイーブに模倣したところで、「カタコトのブロークン・イングリッシュ」にしかならないのは、むしろ当然のことでした。コミュニカティブ・アプローチが日本人にその真価を発揮するためには、正確な文法知識をスピーキングに応用する、いわば「橋渡し」の授業が絶対に必要です。僕たちが目指したのは、まさにその橋渡しであり、そのためのオーディオ・リンガル・メソッドの再発見でした。

 オーディオ・リンガル・メソッドは、いわば「アート」であり、教える者を選びます。自らの声でパターン・プラクティスを主導し、息もつかせぬビート感で教室全体をグルーブに巻き込んで、盛り上げなければなりません。日本でオーディオ・リンガル・メソッドが広まらなかったのは、コミュニカティブ・アプローチによって有効性を失ったからではなく、実際には「その担い手がいなかったから」です。『英語のハノン』は、元舞台女優やDJといった超一流のアメリカ人ナレーターを起用することで、この問題をこれ以上ない形でクリアしました(ECCではパターン・プラクティスのドリルは日本人が担当していました)。緻密に計算し尽くしたスピードとポーズ、回数で、まさしく理想的なオーディオ・リンガル・メソッドのビート感とグルーブを再現することに成功しています。

 さらに、かつてコミュニカティブ・アプローチから向けられた「コミュニケーションのコンテクストを軽視している」という批判も十分に踏まえた上で、ドリルに使う英文をすべてオリジナルに書き下ろしました。それらはすべて、英文法の「型」となるものでありながら、英語ネイティブにとってもまったく違和感なく、そのまま自然なコンテクストで口にできるものばかりです。まさに温故知新、これこそが日本で開花しようとしながら幻に終わったオーディオ・リンガル・メソッドの「その先」であり、一つの究極的な答えです。コミュニカティブ・アプローチを含め、現在行われているあらゆる英語学習を否定することなく底支えし、それらの効果を飛躍的に高める唯一無二の4技能の「根幹トレーニング」となるでしょう。

 中村先生と僕との奇跡的な出会いが生んだ『英語のハノン』が、どうかみなさんの英語学習のお役に立てるよう、心から願ってやみません。

 『英語のハノン 中級』は、『英語のハノン 初級』を完璧にマスターした人の前に置かれた、あらたに登るべき高い壁のような本だと思ってください。私たちは「英語を思いどおりに話すことができる」という高い到達点に確実に導きたい、という一心で『英語のハノン』シリーズの執筆に取り組んでいます。おのずと「中級」のドリル練習の負荷は「初級」よりずっと高いものになっています。

 『英語のハノン 中級』の音声作成にあたっては、教材でありながら「実際に会話で使われている英語との間にギャップを残さない」ことにこだわりました。ゆっくりで、ある意味「親切すぎる」音声で練習をしたところで、やはり現実の英語との間にはギャップが残ってしまい、「聞ける」「話せる」にはつながりません。私たちは本来の意味でユーザーフレンドリーであることを目指し、負荷は高いですが確実に「聞ける」「話せる」につながる音声教材をつくりました。

 「中級」のナレーションはアニャ・フローリスさんとジャック・マルジさんのお二人にお願いしました。「中級」は「初級」とちがい、ナチュラルスピードの音声のみです。アニャさんは「クリアで透明感のある」音声、ジャックさんは「スピーディーでかっこいい」音声です。どちらも「現実世界で使われている英語」に引き上げてくれる音声なのですが、アニャさんは「寄り添いながら引き上げてくれる」イメージ、ジャックさんは、「少し高いところから引き上げてくれる」イメージだと思ってください。まさに「ギャップを埋める」には最高のコンビネーションだと思っています。

 音声が流れるタイミングは、「文を言い切れるか言い切れないか」のギリギリのところに設定しています。「中級」では、文をすべて言い切る前に音声が流れ始めることもあると思います。そこは、「駆り立てられる」感じを楽しみつつ、音声と少しかぶること自体はあまり気にせず進めるようにしてください。

 どうかくれぐれも「1日1ユニット」といった速いペースでは進めないようお願いします。「中級」は「初級」以上に開本でじっくり練習したあと、閉本での練習にうつるようにしてください。1つのドリルを何日もかけて仕上げるイメージです。根気はいりますが、ひとつずつ「使える」「聞き取れる」表現が増えるよろこびをかみしめつつ、一歩一歩進んでいただけたらと思います。

 最後になりましたが、藤井和子先生、遠藤一枝先生、遠藤秀一郎先生にピアノを教えていただけたことが自分にとってどれだけ幸運なことだったのかを痛感しています。先生方には、『ハノン・ピアノ教本』で徹底的に運指の基礎訓練をする大切さを、そしてその先にある、豊かな感情表現に満ちた演奏ができる喜びを教えていただきました。ピアノの道には進みませんでしたが、『英語のハノン』という形で結実しました。心からの感謝を述べさせていただきます。

ドリルの進め方

1)あらためて英文法の基本を確認

中級では、接続詞と細やかな表現方法に重点をおく。Unit単位で、学校で学んだ英文法の基礎の復習、再確認をする。

2)1)で確認した英文法をベースにしたパターン・プラクティス

ダウンロードした音声を聞きながら、指示に従って、元の英文に語句を代入したり、変換したりして、英文法をそのままスピーキングで使えるようにトレーニング。

3)学校で学んだ英文法が自在に口頭で操れる=真に使える英語の獲得

本を見ずに、ナチュラルスピードでドリルがこなせるまで2)を反復練習。

目次

はじめに/この本の特長/本書ドリルの進め方
第1部
接続詞を使いこなす
Unit1
接続詞(1)
接続詞の基本的役割 ── 副詞節を作る①
Unit2
接続詞(2)
副詞節を作る② ── 注意すべき接続詞as
Unit3
接続詞(3)
副詞節を作る③ ── 注意すべき接続詞that
Unit4
接続詞(4)
副詞節を導くthatの不定詞への言い換え
Unit5
接続詞(5)
名詞節を導くthat
Unit6
接続詞(6)
名詞節を導くwhether / if
Unit7
同格節
第2部
より細かいニュアンスを
伝えられるようになる
Unit8
過去完了形・未来完了形
Unit9
間接話法
Unit10
疑問詞節
Unit11
比較(1) 原級
Unit12
比較(2) 比較級
Unit13
比較(3) 最上級
Unit14
倒置

音声ダウンロード

ナレーター:アニャ・フローリス、ジャック・マルジ
音声制作:エレック録音スタジオ

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中村佐知子

横山雅彦(よこやま・まさひこ)

1964年兵庫県生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士前期課程修了。現在、関西国際大学国際コミュニケーション学部准教授。著書に、『高校生のための論理思考トレーニング』『「超」入門! 論理トレーニング』(ちくま新書)、『大学受験に強くなる教養講座』『完全独学! 無敵の英語勉強法』『英語バカのすすめ──私はこうして英語を学んだ』(ちくまプリマー新書)、『ロジカル・リーディング──三角ロジックで英語がすんなり読める』(大和書房)などがある。
中村佐知子

中村佐知子(なかむら・さちこ)

1975年大阪府生まれ。神戸市外国語大学外国語学部国際関係学科卒業。2005年から2017年まで、ECC外語学院に英会話講師として勤務。主に全日制英会話専科で、スピーキング・リスニング指導やスピーチ・プレゼンテーション指導に従事。さらに教務トレーナーとして講師研修、指導マニュアルの作成などに当たる。2017年、Temple University Japan Campus TESOL修士課程修了。現在は、東北大学高度教養教育・学生支援機構講師。

スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル 英語のハノン シリーズ

横山雅彦/中村佐知子

スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル英語のハノン 初級

机上の英文法を、使える英語に高めるための究極パターン・プラクティス! ピアノの教則本「ハノン」の名にちなみ、英語を自然に話すことを可能にするドリル満載。

ISBN: 978-4-480-81582-8 定価: 1980円(10%税込) 発売日: 2021/04/07

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スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル英語のハノン 中級

既刊『英語のハノン 初級』の続編。初級で扱った日常会話を、高校や大学で使うもう一段レベルが高い話し言葉にブラッシュアップするためのドリル満載。

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