「もしもあの時」の社会学 ─歴史にifがあったなら
歴史にifは禁物だと言う。だが、そうか? この思考により、過去をよりよく理解し、歴史に埋もれた可能性を掘り起こすことができる。その可能性を説く意欲作!
歴史にifはないと言われる。そうだろうか?「もしもあの時、〜だったなら」というifの思考は、ある時代を生きた人々の、実現しなかった願望、失敗に終わった計画など、「ありえたかもしれない未来」の把握を可能にする。歴史に埋もれた「敗者」を救い出し、「未来」への視角を開く「歴史のif」。SFのP.K.ディック、歴史学のファーガソン、哲学のベンヤミン、社会学の大澤真幸らを取り上げその思考を検討し、「歴史のif」の可能性を指し示す。
序章 歴史にifは禁物と言われるけれど
第1章 時間線を遡って
第2章 一九九〇年代日本の架空戦記ブーム
第3章 ファーガソンの「仮想歴史」
第4章 「歴史のなかの未来」学派
終章 もっともっと多くのものが
資料編
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