望郷と海

石原 吉郎

シベリアでのラーゲリ体験をもとに、苛酷な状況に耐えて生き続ける人間の姿と、自己の精神のありようと変遷を綴った希有な記録。

望郷と海
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 737円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:い-18-1
  • 刊行日: 1990/12/04
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:336
  • ISBN:4-480-02492-1
  • JANコード:9784480024923

この本の内容

1945年、ハルピンでソ連軍に抑留され、1953年に特赦で日本に帰還した著者が、シベリア各地のラーゲリを転々とした体験をもとに執筆した全エッセイを収録。極寒の地での激しい労働、栄養失調、同囚の密告などに耐えて生き続ける人間の姿と、何よりも厳しく自己自身の精神と魂のありようを静かに見つめ続けた希有な記録である。

この本の目次

確認されない死のなかで
ある〈共生〉の経験から
ペシミストの勇気について
オギーダ
沈黙と失語
強制された日常から
終りの未知
望郷と海
弱者の正義
沈黙するための言葉
不思議な場面で立ちどまること
『邂逅』について
棒をのんだ話
肉親へあてた手紙
1956年から1958年までのノートから
1959年から1962年までのノートから
1963年以後のノートから

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