迷走する民主主義

森 政稔

デモクラシーじゃ、
何も変わらない?

政権交代や強いリーダーシップを追求した「改革」がもたらしたのは、民主主義への不信と憎悪だった。その背景に何があるのか。政治の本分と限界を冷静に考える。

迷走する民主主義
  • シリーズ:ちくま新書
  • 1,100円(税込)
  • Cコード:0231
  • 整理番号:1176
  • 刊行日: 2016/03/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:352
  • ISBN:978-4-480-06881-1
  • JANコード:9784480068811
森 政稔
森 政稔

モリ マサトシ

1959年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院法学政治学研究科博士課程中退。筑波大学社会科学系講師などを経て、現在、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授。専攻は政治・社会思想史。主要論文として、「体系と批判:初期プルードンの正義論」(『社会科学研究』1991年)、「民主主義を論じる文法について」(『現代思想』1995年)、「ナショナリズムと政治理論」(『ライブラリ相関社会科学7:ネイションの軌跡』2001 年)などがある。

この本の内容

戦後政治の根本的欠陥を清算するべく、民主党への政権交代はなされた。だが、政策の迷走や権力恣意的な運用により支持を失い、「改革の改治」は無残な結末へといたる。あとに残されたのは、自民党政権の圧倒的独走と、代表民主制への失望感だけだった―。政権交代とその後の政治はなぜ失敗したのか。その背景には、現代の世界的大変動のなかでデモクラシーが直面する困難がある。民主主義の意義と限界を思想的に問いなおし、日本政治の閉塞状況を打破するための条件を示す。

この本の目次

1 民主主義の苦境(「民主主義の終わり」、それとも「民主主義の過剰」?
政治の対立軸はどこにあるか
資本主義vs.民主主義?)
2 政権交代と日本の民主主義(戦後日本政治のあゆみ―政権交代まで
政権交代とその後の政治
民主党政権の失敗―その政治思想的検討
民主主義とは何か―政治の多様な側面)
3 民主主義の思想的条件(「ポスト物質主義」の政治―その意義と限界
知の変容と民主主義
有限で開かれた社会へ)

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