EU離脱 ─イギリスとヨーロッパの地殻変動
ついに離脱を現実のものとしたイギリスが失うものとはなにか? 一枚岩になれないEUはどうなるのか? なお問題山積のヨーロッパの現在を最も正確に論じる。
二〇一六年六月二三日。イギリスにおけるEU残留の是非を問う国民投票での離脱派の勝利は、世界に衝撃をもたらした。保守党のメイ首相の下で行われたEUとの離脱交渉は混迷を極め、ジョンソン首相に交代。数度の延期の末、二〇二〇年一月末に、ついに正式な離脱へ―。なぜ事態はここまで迷走したのか。それは、EUという存在のあり方と利害抜きには見えてこない。イギリスの内政問題という理解を超え、新たなヨーロッパ統合のあり方を見通す。
第1章 国民投票から離脱交渉へ
第2章 延期される離脱
第3章 ジョンソン政権による仕切り直し
第4章 「主権を取り戻す」から国家の危機へ
第5章 北アイルランド国境問題とは何だったのか
第6章 再度の国民投票、離脱撤回はあり得たのか
第7章 離脱後のEU・イギリス関係の選択肢
第8章 イギリスなきEU、EUなきイギリスの行方
終章 ブレグジットは何をもたらすのか
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