ニーチェ全集 6 ─人間的、あまりに人間的2
孤独と病苦、ヴァーグナーとの精神的訣別という危機的状況のうちに書き進められたアフォリズムの第二集。中期の思索。
【解説: 中島義生 】
ニーチェが後年「危機の記念碑」と呼んだ『人間的、あまりに人間的』の続巻。同書の翌年にひきつづいて刊行された『さまざまな意見と箴言』と『漂泊者とその影』という二つのアフォリズム集の合本である。ヴァーグナーとの精神的訣別と自身の肉体的な病苦のうちに書き進められながらも、科学者の冷徹な懐疑の心をもって生成の必然的な相貌をとらえ、宗教的・形而上学的な虚装、因襲的・道徳的な価値判断の彼岸に立とうと試みた転換の書。
第1部 さまざまな意見と箴言
第2部 漂泊者とその影
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