ダダ・シュルレアリスムの時代
人間存在が変化してしまった時代の〈意識〉を先導する芸術家たち。二十世紀思想史として捉えなおす、衝撃的なダダ・シュルレアリスム論。
【解説: 巖谷國士 】
人間存在の意味とその営為を根本的に変化させてしまった二十世紀。その時代とともにあったダダ、シュルレアリスム運動は、既成の芸術運動をはるかにこえ、時代の“意識”を最前線にたって変革していく思想運動だった。トリスタン・ツァラ、アンドレ・ブルトン、ジョルジュ・バタイユら、時代を体現した前衛芸術家たちの活動を通して、現代の思想とアートの一大パースペクティヴのなかで捉えなおされる、衝撃的な二十世紀思想・文化史としての、ダダ・シュルレアリスム論。
1 トリスタン・ツァラをめぐって(チューリッヒからパリへ
言語破壊装置としてのダダ
スペクタクルとしてのダダ
拒否と持続の言語
ツァラを葬った日
ツァラとシュルレアリスム)
2 シュルレアリスムのほうへ(アンドレ・ブルトンとエクリチュール・オートマティック
シュルレアリスムの政治的体験
シュルレアリスムと全体主義的言語
ジョルジュ・バタイユの眼球
レーモン・ルーセルの世界)
意味の外へ―ひとつの透視図として
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