宗教は国家を超えられるか ─近代日本の検証

阿満 利麿

近代日本はどのような文化的枠組みで国民の「臣民化」をはかったのか。その構造と実態を、宗教との関わりを通して明らかにする。
【解説: 西谷修 】

宗教は国家を超えられるか ─近代日本の検証
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,045円(税込)
  • Cコード:0114
  • 整理番号:ア-9-2
  • 刊行日: 2005/06/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:304
  • ISBN:4-480-08919-5
  • JANコード:9784480089199
阿満 利麿
阿満 利麿

アマ トシマロ

1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフ・ディレクター、明治学院大学国際学部教授を経て、現在明治学院大学名誉教授、同人誌「連続無窮」主宰。専門は日本精神史。『宗教の深層』『宗教は国家を超えられるか』『法然の衝撃』『親鸞・普遍への道』『歎異抄』『親鸞からの手紙』(以上、ちくま学芸文庫)、『法然入門』『仏教と日本人』『無宗教からの『歎異抄』読解』『日本人はなぜ無宗教なのか』『人はなぜ宗教を必要とするのか』(以上、ちくま新書)、『社会をつくる仏教』(人文書院)、『選択本願念仏集』(角川ソフィア文庫)など著書多数。

この本の内容

国民の統合を前提とする近代国家は、人々の生活や文化のすみずみにまで関与し、そこに国家の意思を貫徹しようとする。しかし私たちは国家を相対化し、対抗する精神を必要とするのではないか―。近代天皇制において日本はどのように国民の「臣民化」をはかったのか。「国家神道」のもとに国民を統合しようとしてきた歴史は、いまの私たちにどんな課題をつきつけているのか。近代日本がつくりあげた文化的枠組みの構造と実態を、宗教という視点から再検討し、国家中心主義を超える道がどこに、どのように用意されていたかを探る。

この本の目次

第1章 古式とタブー(桜のイメージ
「女人禁制」 ほか)
第2章 つくられた「ナショナル・アイデンティティー」(「神勅」というフィクション
天皇「機軸」論 ほか)
第3章 現世主義(現世の強大化
平家の落人伝説 ほか)
第4章 国家を超える(「事大主義」と「信教の自由」
「信教の自由」への道 ほか)

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