丸谷才一氏絶賛!

老いた色事師が夢見た最後の恋の顛末とは。ウィーン世紀末の巨匠が描く老いのエロスと悪の探求。カサノヴァ回想録の後日譚。
【解説: 丸谷才一 】

カサノヴァの帰還
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 990円(税込)
  • Cコード:0197
  • 整理番号:し-28-1
  • 刊行日: 2007/11/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:272
  • ISBN:978-4-480-42385-6
  • JANコード:9784480423856
アルトゥール・シュニッツラー
アルトゥール・シュニッツラー

シュニッツラー,アルトゥール

(1862−1931)ウィーン世紀末を代表するオーストリアの作家・劇作家。医師。主著に「輪舞」「夢奇譚」などがある。

金井 英一
金井 英一

カナイ エイイチ

1939年東京生。東海大学名誉教授。専攻:ドイツ近代文学・異文化論。共訳に、W・ハンゼン『「ニーベルンゲンの歌」の英雄たち』、同『アスガルドの秘密 北欧神話冒険紀行』がある。

小林 俊明
小林 俊明

コバヤシ トシアキ

1942年長野生。東海大学外国語教育センター教授。専攻:ドイツ文学・ドイツ文化論。共訳に、W・ハンゼン『「ニーベルンゲンの歌」の英雄たち』、同『アスガルドの秘密 北欧神話冒険紀行』がある。

この本の内容

稀代の蕩児もいまや齢五十半ば。迫り来る老いの身に望郷の念が募る。ところが帰途立ち寄った町で美貌の娘に一目惚れ。だがお手のものの手練手管を弄しても篭絡できず、挙句にはある奸計を想いつくのだが…。カサノヴァ『回想録』の後日譚という趣向をかりた老いのエロスと悪の探求の一変奏曲。精神分析学のフロイトに影響を与えた巨匠シュニッツラーの後期の傑作。

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