つげ義春コレクション ねじ式/夜が掴む
つげ義春コレクション刊行開始!妄想と日常を描く衝撃の作品群!
つげ義春が妄想する夢と現実のハザマに生まれた傑作群。名作「ねじ式」や若い夫婦の日常に起きる事件を描いた「夏の思いで」などを収録。
つげ義春ワールドの極点「ねじ式」に始まる“夢の作品群”と、それと並行して書かれた若い夫婦の生活を描いた“日常もの”を集大成。
ねじ式
ゲンセンカン主人
夢の散歩
アルバイト
雨の中の慾情
夜が掴む
コマツ岬の生活
外のふくらみ
必殺するめ固め
ヨシボーの犯罪
窓の手
夏の思いで
懐かしいひと
事件
退屈な部屋
日の戯れ
2008.11.11 hiyayakko
貧乏である、悲惨である、救いがない、でもユーモアもある。
しかし、つげ義春はそんなものを描こうとしているのではないと思う。
では、何かというと、それは私も一生かけて見つけたいと思うのです。
それにしても「つげ義春全集」が入手しににくなった今、絶好のタイミングで配本、ありがとう。
2008.11.10 ワンゴー
ここではなく、どこかでもない。ここに収められた物語は、読者をどこにも連れて行ってはくれない。しかしその虚しさはひたすらに爽やかでやさしい。すごいよ、つげ義春。
『蟹工船』なんかより『ねじ式』の方がずっとグッとくる。
とりあえず配本終了予定の来年6月まで、苦悩とか悲観とか、保留!
2008.10.13 T.Kouya
つげ義春は,私がが今更何か言う必要もないぐらいの日本漫画界におけるビッグネームである。他社からも作品集が出版されているが買いそびれていたので,ちくま文庫にコレクションが入るこの機会に全部揃えてしまおう思ってこれを買った。
この巻に収録された作品では,最後の4作品(「夏の思い出」から「日の戯れ」まで)の夫婦が良かった。巻頭の,数多のパロディが描かれた「ねじ式」より,この夫婦シリーズの方が印象に残る。そうか,つげ義春はこういう楽しげな普通の夫婦もちゃんと描けたんだと目から鱗が落ちた。
2008.10.13 菅ちづる
高校生時代に初めてつげ先生の作品を地元の図書館で読んだのですが、あまりに奥深すぎて、作品の本意というか、どのように自分の心に受け止めていいか分からないというのが本音でした。
今、10数年経って再びこの本によって作品に接する事ができましたが、ユーモア・懐古・人の薄情さ・温かみなどといった有意識の世界から無意識の世界でのあいまいさ・ちぐはぐ・不安といったテーマがとてもリアルにちりばめられた作品だったのかと思い知らされました。
味わい深い一冊でした。
次号が大変楽しみです。
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