音楽放浪記 日本之巻
山田耕筰、橋本國彦、伊福部昭、武満徹、坂本龍一……。伝統と西洋近代の狭間で、日本の音楽家は何を考えたのか? 稀代の評論家による傑作音楽評論!
崇高で、不穏で、実験的。それでいて深い感動を与えてくれる日本のクラシック音楽。山田耕筰、橋本國彦、伊福部昭、武満徹、坂本龍一。近代日本が生んだ精神の最高のものが、彼らの音楽にあらわれている―。サントリー学芸賞(第30回)・吉田秀和賞(第18回)をW受賞した傑作音楽評論を再編集して文庫化。批評の最終兵器・片山杜秀の導きで、日本のクラシック音楽へ接近せよ!
極私的追悼・伊福部昭
ドシラとゴジラ
ルルー・伊福部・ショパン
幻の京都楽派を求めて
曖昧なる日本の巨匠
信時楽派が存在する
「代用の帝国」の逆襲
近衛秀麿と「日本的近代」
齋藤秀雄の不幸
橋本國彦の懴悔〔ほか〕
2019.1.30 齋藤一雄
実におもしろく読んだ。伊福部昭に始まり、日本の作曲家の系譜が様々な角度から論じられている。最初は聴いたことのある楽曲が続き、戦時中の音楽ぐらいから読む速度がおちてくるかなと思っていたが、6・7ページで話がまとまるので、次はどんな話が出てくるのか楽しみながら読み進めることができた。NHKFM「クラシックの迷宮」の語りがそのまま本になっていた。「世界之巻」も楽しみである。
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