API Error: too_many_requests

loading...

ちくま文庫

森の文学館

——緑の記憶の物語

豊かな恵みに満ちた森は、時に別世界への通路や魔術的な結界となる。宮崎駿、古井由吉、佐藤さとる、多和田葉子……日常を離れて楽しむ38編。

定価

924

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43685-6

Cコード

0193

整理番号

-13-5

2020/07/09

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

湿り気と静寂と豊かな恵みが満ちる森は、日常を超える別世界への通路だ。人の心の奥にある根源的な存在としての森を語る宮崎駿、森に住む不思議な存在の物語を紡ぐ佐藤さとるや倉本聰、都会の中に森を幻視する稲葉真弓、森林の果てに赤岳の絶壁を見出した亀井勝一郎など、森という魅惑のトポスで生まれた珠玉の37篇がこの1冊に。文学の森を巡って、あなたの物語を探してみませんか。

目次

1 深い迷路の奥で
「まっくら森の歌」 村田沙耶香
谷 古井由吉
そこなし森の話 佐藤さとる
森と言葉 辺見庸
遺跡訪問――或いは牧歌の領域 中村真一郎

2 森の音に耳を澄ます
森の音 倉本聰
狼森と笊森、盗森 宮沢賢治
森番 伊藤比呂美
きつねの森 多和田葉子
赤ずきん 池田香代子
森の持つ根源的な力は人間の心の中にも生きている
??「もののけ姫」の演出を語る 宮崎駿

3 森で迎える死と祈り
戯曲 楢山節考(三幕) 深沢七郎
恐山の女たち 松永伍一
口寄せ 寺山修司
死の山、月山 森敦

4 ウィーンの森、ラインの森
ウィーンの森の物語 池内紀
森と湖に囲まれた国 五木寛之
森の孤独 高田博厚
森の魅惑――エルンスト 大岡信
森の感覚 大佛次郎

5 高原/別荘/ふくろう
森の中 中里恒子
はじめてのものに 立原道造
山小屋作りと焚き火の日々 佐々木幹郎
森のふくろう 馬場あき子
森を歩く 稲葉真弓

6 森林限界とアルピニズム
初めての登山 俵万智
山上に立つ 亀井勝一郎
氷壁 井上靖
山岳 前田夕暮
南アルプスの懐 中河與一
初登山に寄す 今西錦司
机上登山 吉屋信子
富士のいろいろ 堀口大學

7 アルプスの少女と山ふところ
アルプスの少女 石川淳
アルプスへの憧れ 深田久弥
スヰス行 横光利一
エーデルワイス 串田孫一

編者エッセイ 森のなかで迷っているのは誰なのか 和田博文

著作者プロフィール

和田博文

( わだ・ひろふみ )

和田 博文(わだ・ひろふみ):1954年、横浜市生まれ。東京女子大学現代教養学部特任教授・東洋大学名誉教授。ロンドン大学SOAS、パリ第7大学、復旦大学大学院の客員研究員や客員教授を務めた。著書に『日本人美術館のパリ 1878-1942』(平凡社)、『三越 誕生!――帝国のデパートと近代化の夢』(筑摩選書)、『海の上の世界地図――欧州航路紀行史』(岩波書店)、『シベリア鉄道紀行史――アジアとヨーロッパを結ぶ旅』(筑摩選書、交通図書賞)、『資生堂という文化装置 1872-1945』(岩波書店)、『飛行の夢 1783-1945』(藤原書店)など、編著に『モダン東京 地図さんぽ』(風媒社)、『猫の文学館』Ⅰ・Ⅱ、『月の文学館』『星の文学館』『森の文学館』『石の文学館』(ちくま文庫)などがある。

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

  • [*]は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
  • (ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
  • ※お寄せいただいたご意見・ご感想の著作権は小社へ帰属し、当ホームページや小社出版物に転載させていただく場合がございます。
  • ※ご意見・ご感想への返信はいたしておりません。ご了承ください。

「ちくま文庫」でいま人気の本

旅に出たくなる本