女が読む太宰治
雨宮 処凛 著 , 井上 荒野 著 , 太田 治子 著 , 香山 リカ 著 , 佐藤 江梨子 著 , 辛酸 なめ子 著 , 平 安寿子 著 , 高田 里惠子 著 , 津村 記久子 著 , 中沢 けい 著 , 西 加奈子 著 , 山崎 ナオコーラ 著 , 筑摩書房編集部 編集
12人の現代女性が読む
新しいダザイ
佐藤江梨子、山崎ナオコーラ、西加奈子、雨宮処凛、津村記久子、辛酸なめ子、香山リカ、平安寿子、井上荒野、中沢けい、太田治子、高田里惠子が読む、新しいダザイ。
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雨宮 処凛
アマミヤ カリン
1975年北海道生まれ。作家。反貧困ネットワーク副代表。本書でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。2000年、『生き地獄天国』(太田出版、ちくま文庫)でデビュー。著書に、『「生きる」ために反撃するぞ!』(筑摩書房)、『雨宮処凛の闘争ダイアリー』(集英社)、『反撃カルチャー』(角川学芸出版)、小説に『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社)など多数。
香山 リカ
カヤマ リカ
1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。専門は精神病理学。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。豊富な臨床経験を生かして、現代人の心の問題から社会批評まで幅広い分野で活躍している。著書に、『<いい子>じゃなきゃいけないの?』(プリマ―新書)、『悲しむのは、悪いことじゃない』(筑摩書房)、『劣化する日本人』(ベスト新書)、『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(朝日新書)、『堕ちられない私 精神科医のノートから』(文春新書)等多数。
辛酸 なめ子
シンサン ナメコ
1974年東京都千代田区生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。祖母、母、妹が全員女子校出身という宿縁の女子校一家に育ち、自然な流れで女子学院中学高校に進学、女子校ライフを満喫する。著書に、『女子の国はいつも内戦』(河出書房新社)、『女の人生すごろく』(マガジンハウス)、『男性不信』(太田出版)、『自立日記』(文春文庫PLUS)、『片付けられない女は卒業します』(MF文庫)、『ニガヨモギ』『癒しのチャペル』(ちくま文庫)など多数。
平 安寿子
タイラ アスコ
1953年広島市生まれ。アン・タイラーに触発されて小説を書き始め、1999年に『素晴らしい一日』でオール讀物新人賞を受賞し、作家デビュー。著書に『くうねるところすむところ』『ぬるい男と浮いてる女』『おじさんとおばさん』『グッドラックららばい』『神様のすること』ほか。
高田 里惠子
タカダ リエコ
1958年神奈川県生まれ。東京大学大学院博士課程(ドイツ文学専攻)単位取得満期退学。現在、桃山学院大学教授。著書に『グロテスクな教養』(ちくま新書)、『文学部をめぐる病い――教養主義・ナチス・旧制高校』(ちくま文庫)、『学歴・階級・軍隊――高学歴兵士たちの憂鬱な日常』(中公新書)、『失われたものを数えて――書物愛僧』(河出ブックス)などがある。
津村 記久子
ツムラ キクコ
1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で太宰治賞を受賞してデビュー。2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、2009年「ポトスライムの舟」で芥川賞、2011年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞、2013年「給水塔と亀」で川端康成文学賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2017年『浮遊霊ブラジル』で紫式部文学賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞、2020年「給水塔と亀(The Water Tower and the Turtle)」(ポリー・バートン訳)でPEN/ロバート・J・ダウ新人作家短編小説賞を受賞。ほかに『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』など多数。
西 加奈子
ニシ カナコ
1977年、テヘラン生まれ。2004年『あおい』(小学館)でデビューし、05年、『さくら』(小学館、のちに小学館文庫)がベストセラーになる。07年、『通天閣』(筑摩書房、のちにちくま文庫)で織田作之助賞を受賞。他の小説作品に『きいろいゾウ』『しずく』『窓の魚』『炎上する君』『円卓』『漁港の肉子ちゃん』など。
山崎 ナオコーラ
ヤマザキ ナオコーラ
1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で2004年にデビュー。著書に『カツラ美容室別室』(河出書房新社)、『論理と感性は相反しない』(講談社)、『長い終わりが始まる』(講談社)、『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)、『昼田とハッコウ』(講談社)などがある。
座右の書、作家道、芸人魂、恥かしがり方、熱狂の冷まし方、愛され方、自己演出法、妻のあり方、読書でイク法、小説の書き方、読者の選び方。たとえ反面教師であれ、ぜんぶ彼が教えてくれた!12人の現代女性が読む新しいダザイ。
他人のフリして我がフリ治せ―「グッド・バイ」ほか(佐藤江梨子)
嘘だから―「駈込み訴え」(山崎ナオコーラ)
皮膚と心とサザエと、この世界―「皮膚と心」(西加奈子)
マヌケな響きと「戦争」―「トカトントン」(雨宮処凛)
遍歴の向こうの景色―「富嶽百景」(津村記久子)
愛され太宰の一生―「人間失格」ほか(辛酸なめ子)
冷たい人なのに、好きになってしまう―「人間失格」ほか(香山リカ)
入り込み、入り込まれることの恍惚と動揺―「女生徒」(平安寿子)
サバイブする妻たち―「ヴィヨンの妻」「おさん」(井上荒野)
「津軽」無事へのまなざし―「津軽」ほか(中沢けい)
男と女は変わらない―「千代女」ほか(太田治子)
草葉の陰でそっと泣け―「眉山」(高田里惠子)
2009.6.09 夏の雨
product 本のタイトル太宰の魅力は色々あると思いますが、なんといっても「太宰だけが私のことを理解してくれる」みたいな、大きな誤解が彼の文学の魅力だと思います。
それが若者の孤独に合う。
太宰がもてたのも、そういうところかもしれません。
母性本能がくすぐられるのでしょうね。
本書の書評全文はblog「ほん☆たす」でご覧頂けます。
http://hontasu.blog49.fc2.com/blog-entry-221.html
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