“忘れられた昭和の人気作家” 獅子文六の時代がやってきた! シリーズ累計20万部突破 獅子文六の本

NEW!! 2冊同時刊行!オリジナル短篇集 ロボッチイヌ ─獅子文六短篇集 モダンボーイ篇 断髪女中  ─獅子文六短篇集 モダンガール篇

シリーズ累計25万部突破

2冊同時刊行!オリジナル短篇集

獅子文六短篇集

モダンボーイ篇 ロボッチイヌ 千野帽子 編 千野帽子 編

モダンボーイ篇

ロボッチイヌ

やっと読める幻の短篇小説 長篇作品にも勝る魅力を持ちながら
近年は読むことができなくなっていた貴重な傑作短篇小説の中から、
男性が活躍する作品を集めたオリジナル短篇集。

定価:本体760円+税 JANコード:9784480435071
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モダンガール篇 断髪女中 山崎まどか 編 山崎まどか 編

モダンガール篇

断髪女中

再発見されたニュー・クラシック 新たに注目を集める獅子文六作品で、
表題作「断髪女中」を筆頭に女性が活躍する作品にスポットを当てた
文庫初収録作を多数含むオリジナル短篇集。

定価:本体760円+税 JANコード:9784480435064
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好評既刊
ちくま文庫の獅子文六

恋愛は甘くてほろ苦い。
とある男女が巻き起こす恋模様をコミカルに描く昭和の
傑作が現代の「東京」によみがえる。
【解説:曽我部恵一 】
定価:本体880円+税 JANコード:9784480430496
戦後のどさくさに慌てふためくお人よし犬丸順吉。
社長の特命で四国へ身を隠すが、
そこは想像もつかない楽園だった。しかし……。
【解説:平松洋子 】
定価:本体780円+税 JANコード:9784480431554
文豪、獅子文六が作家としても人間としても
激動の時間を過ごした昭和初期から戦後、
愛娘の成長とともに自身の半生を描いた
亡き妻に捧げる自伝小説。
定価:本体1,400円+税 JANコード:9784480432209
東京―大阪間が七時間半かかっていた昭和30年代、
特急「ちどり」を舞台に乗務員とお客たちの
ドタバタ劇を描く隠れた名作が遂に甦る。
【解説:千野帽子】
定価:本体840円+税 JANコード:9784480432674
悦ちゃん
悦ちゃん
NHK総合
土曜時代ドラマ
[主演]
ユースケ・
サンタマリアさん
インタビュー
ちょっぴりおませな女の子、悦ちゃんがのんびり屋の
父親の再婚話を巡って東京中を奔走する
ユーモアと愛情に満ちた物語。初期の代表作。
【解説:窪美澄】
定価:本体880円+税 JANコード:9784480433091
しっかり者の妻とぐうたら亭主に起こる夫婦喧嘩を
きっかけに、戦後の新しい価値観を
コミカルかつ鋭い感性と痛烈な風刺で描いた代表作。
【解説:戌井昭人】
定価:本体880円+税 JANコード:9784480433541
婚約を約束するもお互いの夢や希望を追いかける
慎一と千春は、周囲の横槍や思惑、親同士の関係から
ドタバタ劇に巻き込まれていく。
【解説:山崎まどか】
定価:本体880円+税 JANコード:9784480434081
裕福な家に育つ腕白少年・昌二郎は自身の出生から母、
兄姉に苛められる。しかし真っ直ぐな心と行動力は
家族と周囲の人間を幸せに導く。
【解説:家冨未央】
定価:本体680円+税 JANコード:9784480434579
大学生の龍馬と友人のサキ子は互いの夢を叶えるために
ひょんなことからバナナの輸入でお金儲けをする。
しかし事態は思わぬ方向へ……。
【解説:鵜飼哲夫】
定価:本体880円+税 JANコード:9784480434647
戦後の箱根開発によって翻弄される老舗旅館、
玉屋と若松屋。そこに身を置き惹かれ合う
男女を描く傑作。箱根の未来と若者の恋の行方は?
【解説:大森洋平】
定価:本体880円+税 JANコード:9784480434708

『胡椒息子』の表紙カバーが出来るまで

イラストレーター/漫画家・石山さやかさんによるキャラ案、蔵出し大公開!

石山さやかさんによるキャラ案 pt1

石山さやかさんによるキャラ案 pt2

石山さやかさんによるキャラ案 pt3

石山さやかさんによるキャラ案 pt4

実際の『胡椒息子』表紙はこちら!

ユースケ・サンタマリアさんへのインタビュー

最初にNHK土曜時代ドラマ「悦ちゃん」のオファーがあったときにどう思いましたか?

「悦ちゃん」というタイトルを聞いた時に「やりたい!」と思いました。だって「悦ちゃん」っていうタイトルですから絶対に陰湿な話なわけがないですもん。

「悦ちゃん」が女の子の名前だって聞いたので、家族を中心とした人たちの牧歌的な話なんだろうなと思っていたら、ほんとにそういう話で驚きました。でも、想像していたよりも複雑で大人っぽい物語だったので面白いです。

碌太郎には恋愛的な要素もあって、しばらくやっていなかったラブストーリーでもあります。悦子との関係性では父親役で、今までも父親役を何回もやったことがありますが、今までにないような『バディ感』が見どころです。娘でもあり、相棒でもあり、親友でもあり、そういうお互いがかけがえのない存在です。

悦ちゃんたちは、母親を3年前に亡くしています。それでいっぱい泣いて悲しい思いをしたと思います。そういうのを乗り越えてのドラマでは、毎日をやいのやいの言って楽しんで生きています。こんなふうにわくわくするドラマは最近なかったです。今回、「悦ちゃん」を放送する「土曜時代ドラマ」という枠はこの春からリニューアルされたんですがタイミングもよかったと思いました。

出てくるキャラクターは全員魅力的だから出演したかった方は多かったと思いますよ。ユースケが主役だって聞いて断る人はいたかもしれないけど(笑)。

うだつの上がらない作詞家を演じられていかがでしたか?

たまたまですが「僕」のまんまという感じです。主人公の碌太郎は所謂「こどもおとな」なんですね。そして、それは芸能界のお仕事をしている人には多いと思います。どこか10代の頃のままできているようなところがあります。芸能界は、世間から見れば浮き世離れしているし、僕は今年で46歳の「いい大人」なのに、若い頃と比べてもびっくりするぐらい変わらないところがあって、まさに碌太郎はそんなタイプじゃないかと思います。

昭和10年が舞台ということですがこの時代の魅力は?

昨年公開された「この世界の片隅に」(片渕須直監督)という映画に物凄く感動して、何回も映画館に通い詰めました。その時に「悦ちゃん」の舞台になる昭和10年頃の時代の名残が出てくるんです。 嫁いだ先の義理のお姉さんが昔「モガだったんよ」と言って、その光景がフラッシュバックされる。そのイメージなのですが、ものすごくオシャレで、綺麗な帽子をかぶってコーヒー飲んだりしています。戦争前の煌びやかでエネルギッシュで楽しかった時代です。 もしかしたら今の日本にも通じているかもしれないですね。世界ではテロが起こったりしてるけど、日本は比較的平和で、少しお気楽なところもあったり、オシャレにも目を向けられたりする。そんな部分は現代にもつながるイメージかもしれません。

衣装やセットがとても凝っているとのことですが、こだわりのポイントは?

出演者の衣装は、めちゃめちゃ凝っていて全て作っているんですよ。例えば、悦子の水着は、「舶来物で高価」という設定なんですが、上はボーダーで下はオレンジのミニ、しかもベルトまで付いているんです。それを全部手作りでやっています。もちろん石田ニコルさんや門脇麦さんの衣装もとても凝っていますのでご期待ください。 でも、僕の衣装は、一見こだわっているようには見えない“地味”さなんです(笑)。碌太郎は、ビシッとしたスーツというよりは、しわしわっとしていたり、ちょっとゆるっと大きめだったりする、かわいい感じの服を着ています。そんな中で、サスペンダーをしたりちょっと太めのスラックスをはいたりしていて、細かい部分はしっかりこだわっています。僕が好きなブランドのテイストと似ているところがあってとても良い感じです。

セットももちろんこだわっていますが、今回、特に印象的なのはロケです。「昭和の風景」を再現することってとても大変で、どうするのかと思ったら、横浜に当時の雰囲気に近い建物がたくさんあるんです。横浜は、昭和の風景を色濃く残した場所がたくさんあって「雰囲気のある外観の建物」の宝庫ですよ。東京から近いところでよかったです(笑)。

80年前の時代を演じる「難しさ」や「面白さ」はどんなところですか?

これまで現代劇に出演することが多く、時代物に出演する機会はあまりありませんでしたが、実はどちらでもあんまり変わりません。 その時代のことなど詳しく調べたりはしませんし、原作があるものは絶対に読まないようにしています。それは、過去に原作を読んで臨んだこともあったのですが、あまり良い成果がなかったんです。例えば、自分以外の他の配役が決まってないときに、勝手な配役をイメージしてしまったりすると、自分の中に縛りみたいなものができてしまって、つまらなくなってしまうと思うんです。原作があるなしにかかわらず「完全なオリジナル」ぐらいのイメージと「この役は俺しかいないんだ」という気持ちで臨んでいます。

今回のような時代物でも、たくさんの方に楽しんでもらえるエンタテイメントとして、作品全体としての「時代感」を大事にできていれば、会話に現代の言葉が少しくらい出てくることはご愛嬌だと思っています。あとは現代劇だろうが時代物だろうが、自分とは違う人間に変身できるように心がけます。

アドリブはありますか?

今作は監督さんが2人いて、ひとりの監督は細かい指示をするタイプで、もうひとりはお任せタイプの方です。 どの現場でもアドリブを要求されることはよくあるんですが、原作を読まないのとも通じていて、事前に練習をして行っても、実際の現場で思いもよらないことを言われることがあって、そうすると練習してきたことが全部飛んでしまうことがあるんです。なので、いろいろな条件や設定を限定しません。台本のト書きもあまり信じないようにして、事前に役を作りこまないようにしています。 アドリブについては、そればかりになるのは、あんまりいいものじゃないと思っています。昔「ユースケさん、ここパーッとした感じでやってください」と言われて戸惑ったことがありました。芸人さんでもあると思うんですが、「いつもの感じでやって」って言われるのは難しいと思うんです。

「いつもの感じでやる」というのは、どうしても役から本人の素に戻ってしまう部分が見えて、見ているお客さんの方が入り込めなくなると思うんです。だからアドリブを入れる場合は、役の延長線上になるようにやっています。「悦ちゃん」の場合は、昭和初期の言葉遣いでやらないといけない分、逆にアドリブがいい感じになってると思います。時代考証の方からもOKをもらっているから間違いないと思います。ちなみに碌さんと悦ちゃんは自由でと言われています(笑)。

ドラマ冒頭から「しみったれ」という言葉が印象的に使われていますが、どういうイメージをしていますか?

悦子から「しみったれのキャラメル野郎」って言われるんですが、「かわいいな」と思っています。碌太郎を表す言葉としてはすごく言い当てていると思う。もちろん碌太郎本人も自覚しているし、情けない、だめなところはたくさんあるけど、ただお気楽なだけじゃなくて、3年前に妻を亡くした悲しみを経験して、「今」があって、「しみったれ」であることを禄太郎が悩んでいるわけではなくて、自分の中の一部として認めているような部分もあります。そこに人間味があっていいなと。だからビシッと決めるときは決められるやつなんです。 そうすると悦子も「しっかりもの」の部分だけじゃなく、まだ子供で未熟な部分もあって、二人の関係性が、あるときはパパと娘になり、あるときは親友になり、あるときは相棒になり、そこがやっててほんとに楽しいです。演じていてたまらなく好きなところです。

平尾菜々花さんの印象はいかがですか?

菜々花ちゃんは仕事仲間であり、娘であり、今回の僕のバディ。ふたりでひとりみたいな感じがしていて、安心しきって彼女に完全に背中を預けている感じです。 菜々花ちゃんとの撮影には高揚感があって、芝居が豊かになっていく感じがします。無心でセリフを覚えて、撮影に臨むんですが、菜々花ちゃんとリハーサルをやるだけで「わかってくる」というか、監督のビジョンとも合わさって自然な芝居ができています。 ふだんは照れ屋の11歳の女の子ですが、今後ぐいぐい出てくる子だと思います。顔も可愛くもあり、エキゾチックでもあり、なかなかいないタイプのルックスだと思います。芝居も、とてつもなく大人っぽかったり、やっぱり子供だったり、毎回ケミストリーみたいなものが生まれている気がします。それは菜々花ちゃんだけじゃなくて、今回の出演者みながそうです。役を離れても、すごく気持ちよくて、居心地がいい、そういう人たちが集まっています。

仕事をするうえでこころがけていることはありますか?

芸能界という場所で、役者だろうが、芸人だろうが、ミュージシャンだろうが、その人は一人しかいません。だから他の人のことをあまり意識しないようにしています。もちろん、いろんな人を見て刺激を受けることもありますが、〈自分〉だからこの仕事をもらえたんだと思うようにしています。

役作りに関しては、あまり作りこまないように、あえてなんにも準備しないようにしています。一発目に台本を読んだ時のはじめての印象を大事にしたくて、読めば読むほど印象が変わっていったりするのはあまり好きではないです。やっぱり最初に読んだときのフレッシュな感覚が大事で、それを現場で手繰り寄せる感じでやっています。

セットの雰囲気や監督さんからの指示、相手の役者さんのセリフの言い方やテンポ、いろいろな条件の中で、その場でしか生まれない〈もの〉を生み出すみたいな感覚です。作り込んで現場に向かうと、想定外の指示をされたりするとゼロからのスタートになってしまうので、全ての条件に対応できるようにぶらぶらの柔軟な状態で臨んでいます。

ご自身の魅力はどこにあると思いますか?

例えば主役を演じさせてもらう場合ですが、僕にしかできない「主役」があると思っていて、それは他の出演者を引き立てる主役で、周りの人たちが生きることによって、逆に光る主役です。それは自分だからできるポジションなのかなと思っています。だから他の出演者の方にとっては、僕はいい主役だと思いますよ(笑)。

そういう役割は、僕の目指すところでもあります。周囲の人を引き立てることができるというのは、関係者全員が輝けるということで、それは作品全体の底上げになります。もちろん、みんなのことを頼りにもしてるし、だからこそ、みんなで並んで助け合ってやっていきたいですね。関係者全員を輝かせたいんです。(了)

@6/29NHK 聞き手 筑摩書房 窪拓哉