敗戦と戦後のあいだで ─遅れて帰りし者たち

五十嵐 惠邦

歴史の裂け目を
生きるということ

戦争体験をかかえて戦後を生きるとはどういうことか。五味川純平、石原吉郎、横井庄一、小野田寛郎、中村輝夫……。彼らの足跡から戦後日本社会の条件を考察する。

敗戦と戦後のあいだで ─遅れて帰りし者たち
  • シリーズ:
  • 1,870円(税込)
  • Cコード:0336
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2012/09/13
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:336
  • ISBN:978-4-480-01549-5
  • JANコード:9784480015495
五十嵐 惠邦
五十嵐 惠邦

イガラシ ヨシクニ

一九六〇年、大阪に生まれる。国際基督教大学教養学部社会科学科卒業。シカゴ大学歴史学部Ph.D.。アイオワ大学歴史学部講師などを経て、現在バンダービルト大学歴史学部準教授。専攻、戦後日本文化史。著書に『敗戦の記憶──身体・文化・物語 1945─1970』(中央公論新社)。

この本の内容

敗戦後、歴史的力により戦地から本国への帰還が遅れてしまった人びとがいる。復興から経済発展へのパラダイムが形成されつつあるなか、拭いがたい違和感や齟齬をかかえ、彼らは戦後という時間をいかに生きたのか。五味川純平、石原吉郎、横井庄一、小野田寛郎、中村輝夫…。本書は複数の周縁的・両義的存在の歩みを丹念に読み解き、もうひとつの歴史を描きだす試みである。戦後日本社会を構成する条件とは何か、いま一度根本から問う。

この本の目次

第1章 戦いが終わって―映画の中の帰還者たち
第2章 五味川純平と『人間の條件』―帰還できなかった梶上等兵の物語
第3章 遅れて帰りし者たち―シベリア抑留と抑留者の戦後日本への帰還
第4章 告発せず―石原吉郎のシベリア抑留体験とその内的な問い直し
第5章 英霊の生還―横井庄一をめぐる戦後日本の狂騒
第6章 過去からの救出―元陸軍少尉小野田寛郎と戦後日本との確執
終章 最後の「日本兵」の帰還―中村輝夫/スニヨン/李光輝の戦後

この本への感想投稿

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。

(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)







 歳

 公開可   公開不可