賃上げはなぜ必要か ─日本経済の誤謬
企業貯蓄から家計へ!資金循環を再始動させよ
日本経済の復活には、賃上げを行い、資金循環の再始動が必要だ。苦しまぎれの金融政策ではなく、労働政策を通じて経済全体を動かす方法を考える。
日本経済が力強さを取り戻せない。その原因は、過剰な企業貯蓄にある。90年代以降、企業は国内投資と人件費を抑制し、内部留保を増大させた。その結果、経済全体の資金循環が大幅に狂った。経済を正常に戻すには、賃上げを行い、資金循環の再始動が必要だ―。本書では、市場メカニズムを分析し、(苦しまぎれの金融政策ではなく)労働市場を通じて経済を動かす方法を考える。正統的なマクロ経済学者による、大胆で現実的な日本経済論。
第1章 成長と循環のあいだ
第2章 増大する非正規労働者をどうとらえるか
第3章 ミドルの不満と閉塞の構造
第4章 要塞化する日本企業
第5章 自分を見失った政府
第6章 少子化と家庭の変容
第7章 立ちすくみの構造
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