中原中也

「優しさ」を根に持ち「悲しみ」と向かい合い続けた中原中也の詩を、「子守歌的なるもの」として新たに捉えた意欲作。サントリー学芸賞受賞。

中原中也
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,068円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:サ-6-1
  • 刊行日: 1994/11/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ISBN:4-480-08162-3
  • JANコード:9784480081629

この本の内容

「汚れつちまつた悲しみに/今日も小雪の降りかかる…」。『山羊の歌』『在りし日の歌』のたった二冊の詩集を残し、駆け足でこの世を去った詩人・中原中也。「優しさ」を根に持ち、「悲しみ」と向かいあって歌い続けた、この近代の詩人の作品の底に流れる喪失感の原郷を、「子守歌的なるもの」という視点により鮮やかに捉え直す力作。1988年サントリー学芸賞受賞。

この本の目次

第1章 口語自由詩の本質―亡びたる過去のすべて
第2章 生の氾濫―大正十二年とはなにか
第3章 ダダイズムとの遭遇―喪失の感情
第4章 長谷川泰子と富永太郎―異質な他者
第5章 「朝の歌」まで―陶酔と離別
第6章 『山羊の歌』―子守歌的なるもの
第7章 『在りし日の歌』―詩人のデスマスク

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