反=日本語論

蓮實 重彦

仏文学者の著者、フランス語を母国語とする夫人、日仏両語で育つ令息。三人が遭う言語的葛藤から見えてくるものとは?
【解説: シャンタル蓮實 】

反=日本語論
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,430円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:ハ-1-5
  • 刊行日: 2009/07/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:352
  • ISBN:978-4-480-09224-3
  • JANコード:9784480092243
蓮實 重彦
蓮實 重彦

ハスミ シゲヒコ

1936年東京生まれ。60年東京大学仏文学科卒業。同大学大学院人文研究科仏文学専攻修了。65年パリ大学大学院より博士号取得。東京大学教養学部教授(表象文化論)、東京大学総長を歴任。東京大学名誉教授。仏文学にとどまらず、映画、現代思想、日本文学など多方面で精力的な評論活動を展開し続けている。著書に『表層批評宣言』『凡庸な芸術家の肖像』『映画の神話学』『シネマの記憶装置』『映画はいかにして死ぬか』『映画 誘惑のエクリチュール』『監督 小津安二郎〔増補決定版〕』『齟齬の誘惑』『映像の詩学』『『ボヴァリー夫人』論』『伯爵夫人』ほか多数。

この本の内容

フランス文学者の著者、フランス語を母国語とする夫人、日仏両語で育つ令息。そして三人が出会う言語的摩擦と葛藤のかずかず。著者はそこに、西欧と日本との比較文明論や、適度や均衡点などを見出そうとするのではない。言葉とともに生きることの息苦しさと苛立ちに対峙し、言語学論理を援用しつつ、深遠なる言葉の限界領域に直接的な眼差しを向ける。それは、「正しく美しい日本語」といった抽象的虚構を追い求める従来の「日本語論」に対して、根源的な意義申し立てを行うことでもある。

この本の目次

序章 パスカルにさからって
1 滑稽さの彼岸に(歓待の掟
人の名前について ほか)
2 「あなた」を読む(S/Zの悲劇
シルバーシートの青い鳥 ほか)
3 文字と革命(萌野と空蝉
海王星の不条理 ほか)
終章 わが生涯の輝ける日

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