つくられた卑弥呼 ─〈女〉の創出と国家
邪馬台国の卑弥呼は「神秘的な巫女」だった? 明治以降に創られたイメージを覆し、古代の女性支配者達を政治的実権を持つ王として位置づけなおす。
邪馬台国の女王卑弥呼は、人前に姿を現すことも稀な神秘的な巫女だったのか?私たちに強く根ざしたこのイメージは、実は近代に創られたものであり、歴史の真実からは大きく異なっている。古代の女性支配者に聖なる部分を担わせ、男が担う世俗の政治・権力闘争の世界と対置させる構図である。本書は、『魏志倭人伝』『風土記』『古事記』『日本書紀』さらに木簡史料なども丹念に読み解きつつ、卑弥呼を政治的実権をもった王として位置づけなおし、さらには卑弥呼に象徴される古代の女性首長たちの実像を明らかにする。
第1章 『風土記』の“女”を読む(「土蜘蛛」の戦い
女神と男神の物語 ほか)
第2章 『魏志』倭人伝の“女”を読む(会同する男女
一夫多妻の真実 ほか)
第3章 飯豊王の物語を読む(「与夫初交」(マグワイ)した女王
飯豊の青 ほか)
第4章 ジェンダー記号としての「ヒメ」を読む(「ヒメ」のはじまり
画期としての額田部王 ほか)
終章 卑弥呼像の創出
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